空白
自転
「 」
夕焼けが窓を抜け部屋を赤く照らす。
一か月前、夕焼けはカーテンを赤く染めていた。
誰も座らなくなった椅子。
私の正面に静かに佇んでいる。
机の上には感想のもらえない料理。
料理を作るのは大好きだった。
今日はどんな味付けにしようか。
どんな盛り付けにしようか。
この料理を作ったらあの笑顔が見れるかな...
いつの間にか自分のための料理の作り方が分からなくなっていた。
日に日に調味料の量が増えているのに味はしない。
味のしない料理を色のない世界で食べ、音のないレコードを聴いている。
そして「 」のいない空白の世界で意味のない人生を生きている。
空白 自転 @gyakusetu444
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます