第八章 世界の広さ

 子供の頃。


 空を見上げて、何処までも続く道路を見て思った。


--一人になれば、一人の覇者になった気になれる


 虐められて自分を慰めるために自分に言い聞かせていた。



 そして、自分の世界に閉じこもった。


 その世界を君はいとも簡単にぶっ壊した。


 自分の世界が如何に狭く、世界が如何に広大か教えてくれた。


「今度は私の世界を見せる番だ」


 そう思った矢先、君は私の知らない世界へ行ってしまった。


 世界は相も変わらず平常運転で動いている。



 でも、少し色あせている。

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虹の橋を渡る友達へ 隅田 天美 @sumida-amami

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