6.闇を祓う人たち
昨日のことが夢であれば……と思いつつ起床すると、筋肉痛が現実を教えてくれた。
こんな教え方しなくても……と軋む体でベッドから這い出して、壁掛けカレンダーを見る。
あ、まだ四月のやつ変えてなかった。日にちとかスマホで見るからな……。
四月分を容赦なく千切って、ようやく五月と対面した。既に何週間も過ぎているのに。
今日は土曜日だ。明日も含めて学校での勤務はなく、命がけの副業もない。世の社会人たちにとっては言わずもがな、私にとっての真の安息日である。
ふと千切った四月のカレンダーに目をやると、赤い丸がついている箇所がある。たしか給料日だ。
そういえば、給料日過ぎたのに残高確認をしていなかった。あどみが初日にくれた現金とキャッシュレス決済があれば、日々を過ごすには十分だったのだ。
インストールしたまま長らく使っていなかった銀行のアプリを起動してログインしてみる。
そこで現れた数字を見た私は、真っ先に洗面所に行って顔を洗った。冷蔵庫に入れていた目薬もさして完全に覚醒し、もう一度画面を確認する。
「……桁が一つ多い」
教員としての給与とは別に、文字化けした謎の相手から多量の金が振り込まれていた。
普通の人ならヤバいことに巻き込まれたと焦るところだろうけど、こちとらもっとヤバいことに命をかける日々を送っている。平常心平常心──私はぽかんと開けていた口から垂れそうになったよだれを啜った。
これが闇祓いの給料だ。そうに違いない。
初日があどみによる手渡しだったので、それ以降も現金支給かと思っていた。そういえば振込がなんとか言われていた気もするが、赴任初日の記憶は曖昧なのだ。ラーメンの後のお酒で曖昧にしてしまったのだ。
てかこれ、所得税とかどうするんだろう。確定申告とかしなきゃいけないの? そもそも教師って副業だめじゃないの?
多額の給与を前に次々と浮かび上がってくる不安たち。
しかし、突如訪れた電撃的なひらめきがそれらを脇に押しやった。
二度寝したので時刻は午前11時。金はたっぷりある。お腹も空いていた。つまり、これは──
「昼飲みだ!」
そうと決まったらバシバシと外出の準備をこなし、私は土曜の昼へと繰り出した。最寄り駅の近くに飲み屋街があるので、銀行で現金を下ろしつつ駅の方へとずんずん歩いていく。
学校の近くに住むべきかと考えていた時もあったけれど、一駅離れた町にしたのは正解だったと今では思う。
たった一駅離れているだけで治安はまるで違うし、駅の周りは程々に栄えている。美味しいお店は多いし、スーパーも何店舗かあるから安くいろんなものが揃う。
そしてなにより……生徒に会うことがない。これがなにより重要だ。ああ、未来のソフィアちゃんはこんなにも生徒を避けたがっています。過去の私が知れば泣きわめくだろうな。
「あれ? 先生だ~~~~っ!」
ああ、嫌すぎるあまり幻聴まで聞こえ始めた。昨日も聞いた甘ったるい小悪魔ボイスが「せんせ~~~~」とハートマークたっぷりみたいな感じで近づいて来る。
どうしよう人違いですって言おうかな。でもこの髪で人違いって通用するわけないよな。あ~そろそろ髪染めに行かないといけないな~と思ったら学校のジャージを着ている天宮ルリが目の前に現れた。
「先生! 先生なんでここに居るの? デートの日間違えた?」
「……私ここが最寄りなの」
校外で生徒に会って話しかけられるなんて、前にそんな妄想もしたなぁということを思い出しながら私は頭を抱えた。
「え~! そうなんだ嬉し~~わたしもね、ここ最寄りなの! あ、道場のね。家は別の駅だから今度遊びに来てね!」
「そうなのね……ん、道場?」
「うん、わたし格闘技やってるんだ!」
言いながら、ルリはその場で素早いパンチと蹴りの演舞を披露して見せた。しなやかでキレのある身のこなしに、周囲の視線が私たちに向かう。
「すごいじゃない」
「ふふん……あくまでJKですから!」
ルリは鼻高々になにか言い始めたが、正直なにを言っているのかよくわからなかった。
「うん。それは……空手?」
スルーしたのに気づいたかどうかは定かでないけれど、ルリはそのままの調子で喋り始めた。
「違うよ。師匠の格闘技で、
オリジナルの格闘技なんてうさんくさい香りしかしないが、正直に言うのもどうかと思うので「かっこいいね~」と無難に返しておく。
ルリは顔をほんのり赤くして「えへへ」とか笑っている。意外とチョロい子なのだろうか。
「先生はお出かけ?」
「ええ。昼……お昼ごはんを食べにね」
「昼飲みじゃなくて?」
まさか生徒の前で昼から飲みに来ましたなんて言えるわけ……「ってなんでわかったの!?」とついデカい声を出してしまい、また周囲の視線が私たちに向いた。
見られるのは慣れているけれど、この子と一緒に目立つのは避けておきたいところだった。
「学校の人たちに聞いたんだ、先生が好きなことってなんだろうって。そうしたらお酒とか煙草とかラーメンって聞いたの」
それは悪魔先生を取り巻く事実無根の噂なのよと言いたかったが、五百パーセントの真実から生まれた噂なので嘘とも言い出せない。
結果、私は消え入りそうな声で「うん、それも好き……でもアフタヌーンティーとかも好きだから……」と吹けば飛びそうな言い訳をしてしまっていた。
「え、アフタヌーンティー? 本当に?」
「ええ、本当本当。マジもんよ」
「そっか~~~~! 先生も……あ、やばい時間! ごめん先生、もう行かないと……」
ルリはその場で駆け足をしているけれど、名残惜しそうに私の顔を見つめていた。
そういえば、私にもこんな頃があった。先生と会えるのは学校だけで、ましてや養護教諭と会えるのは保健室だけだ。言い訳をつけないと会いに行けない関係は寂しい。
だが幸か不幸か、私たちの関係は違う。
「明日また会えるでしょ」
つい、顔をほころばせている私が居る。
たしかに色々と考えなければいけない相手ではあれど、この子も一応高校生なのだ。
「……うん、うん! そうだもんね! じゃあわたし行くね」
ルリはそのまま駆け足で移動を始めるが、すぐに停止した。そしてビュンと私の元まで戻って来ると、神妙な顔でこちらを見上げて来る。
「先生……映画デートって、どう思う?」
「え。別に、いいと思うけど」
ほんと! うわ~~~~~! と、ルリはぴょんぴょん跳び跳ねる。ジャンプが高すぎてまた視線が彼女に集まっていた。
どうやら明日、私は映画デートに連れて行かれるらしい。
それをデート相手に訊いちゃってはいかんだろう……とツッコミたくなるけれど、この天然っぷりと可愛げのある笑顔の組み合わせはズルい。
映画デート。正直デートのチョイスとしては微妙なのでは、という向きもある。
でも私たちは初対面みたいなもので、映画なら感想という共通の話題が出来る。そこから見えてくるものもあるだろう。たぶん。デートとかしたことないからわかんないけど。
「じゃあね先生、飲み過ぎちゃだめだよ! 明日すっぽかしたりしたらどうなるか……わかるよね?」
にやりと笑うルリを見て、私は昨日の飛び蹴りを思い出していた。すっぽかしたらどうなるんだろう。蹴り殺される? 私の顔が青ざめていなければいいなと思いながら、ルリに向けて手を振った。
「大人ナメないでよね。また明日」
「うん、またあした!」
ルリがものすごい速さで駆けていくのを見送ってから、私は目的地へと歩き始めた。一駅離れているから安心などというのは幻想だ。もうここで飲むのやめようかな……。
栄えた駅前から少し歩くと、休日を満喫する大人たちの楽園──飲み屋街に辿り着く。人々の語らう声と香ばしいつまみの匂いが飛び交う空間に、私の顔はついほころんでいた。
前から目をつけていたボロい焼き鳥屋に入り、しょうゆダレと副流煙の混ざった空気をたっぷり吸い込みながら空いているテーブル席に腰を下ろした。
とりあえず生。お通しの塩キャベツとサッと出てきた枝豆をぱくつきながら焼き鳥盛り合わせを待ちつつ、最初のジョッキをすぐに干す。空かさずレモンサワーとポテサラも注文。最高の休日はもう始まっている!
「あれま、先生やん!」
女の声だった。
幻聴であれかし。もはや神に祈るような心地の私が居た。
正直声をかけられるだろうとは思っていた。この髪や顔立ちのおかげで人目につきやすい方だし、ましてや風情ある焼き鳥屋で一人飲みだ。なにかあったら友達の写真でも出して「彼女居るんで~」作戦で乗り切ろうかなとか考えてはいた。
「たしか保健室の先生やろ! うわ~ほんまべっぴんやなぁ!」
私は目を伏せていたが、目の前で椅子を引く音が聞こえてすべてを諦めた。
てか先生呼びってことは、生徒? 生徒がこんな飲み屋に? いやウルトラ不良高校だからそれぐらいありえるかもだけど。
「なぁなぁ無視せんといてや~~鋼メンタルのウチでもさすがに傷つくで! あ、名乗ってなかったな。
なにやら聴き逃がせない情報が耳に飛び込んできて顔を上げると、真っ赤な顔の酔っ払い美人がそこに座っていた。
「あの……今なんて?」
「やっとこっち向いた。ウチはただのナンパ女やないで、先生」
こちらが見えているのか心配になる程の細い目をしていたが、シンプルな装いで包んだ長身とクセのある長い黒髪が合わさってなぜだかクールに映る。顔色が酔っ払いのそれでなければ、誰からもモテそうな雰囲気がある人だった。
「あんたが先生なら、ウチは先輩ってとこや。お、酒とつまみが来たで。あ、ウチもレモンサワーで!」
頼んだ酒とポテサラが運ばれてきたが、正直手を出せる気がしなかった。目の前の女が何者なのか見定めてからでないと、最高の休日は取り戻せまい。
「そんなに警戒せんといてや~。ウチな、水乱の新入生のいとこやねん。せやから入学式出させてもらってんけどな、そこであんたを見つけたっちゅうわけ。しょっぱい感呪性滲ませてるあんたをな」
「で、嫌味言いに来たんですか」
「ちゃうちゃう! もっと人を信じるってこと覚えたほうがええで。あんた闇祓いの友達おらんやろ。ここで会ったんもなにかの縁、ウチがアドバイザーしたるわ!」
「え、私をいびりに来たとかじゃなくて……?」
「飲みに来ただけやっちゅーねん。したらあんたの担当学区に入り込んでもーたってわけ。まあ人間どこ行こうが自由やろ」
綿抜さんは当たり前のように語るが、この場所が私の担当地区に含まれているなんて知りもしなかった。
それに最初こそ怪しかったが、話してみればいい人そうだ。少しくらい頼ってみてもいいのかもしれない。
「綿抜さん、その……闇祓いがどうとか、おおっぴらに喋ってもいいんですか?」
懸念事項があるとすれば、これだ。
私はただの人間だったわけだが、反界に足を踏み入れただけであどみに殺されかけた。周りの人だってそうならない保証はない。
「黒子とか黒さんって呼んでや。お姉ちゃんでもええで」
「はぐらかさないでくださいよ!」
「真面目やなぁ。んな気にせんでも、マンガの話かやばい奴らの妄想としか思われんって」
そういうものなのだろうか。でも自信たっぷりに語る彼女の言葉を聞いていると、納得してしまう私が居た。
「さ、なんでも訊いてくれてええよ。プライベートとスリーサイズ以外はなんでも答えたる」
闇祓いの先輩に訊きたいこと。色々ある気がするが、即座に浮かんだのはルリのことだった。
目下の大きな懸念事項といえば彼女だ。色々質問を考えようとしたけれど、彼女の顔が頭から離れてくれない。
「じゃあ、その……年頃の子との付き合い方、とか?」
「それをなんでウチに訊くねん。アホなんか?」
いやそうなるよね。わかってた。
「それが無関係でもなくて……いや、無関係ではあるんですけど。かくかくしかじかで」
ルリのことを綿抜さんに話してもよいものかと迷い、とりあえず大事なことは伏せておくことにした。言いふらしたと知れれば蹴り潰されるかもしれない。
昨日の事を悪魔狩り部分だけ濁しながら黒子さんに一通り話すと、彼女は店中に響くぐらいに豪快に笑ってみせた。
「なんや、んなおもろいことになっとるんか! ソフィちゃんおもろいなぁ!」
「ソフィちゃん?」
「西園ソフィア先生やろ? だからソフィちゃん。なるほどなぁ、不良っ子に目つけられるなんて最高やなぁ」
他人事なら面白いだろうが、こっちはそうもいかないのだ。いっそ悪魔案件としてちゃんと相談しておけばよかった。
「デートやろ? そんなんアレやん、いい雰囲気になったらちゅーして、舌入れてトロトロにしたれば終いや」
「生徒なんですけど」
「おおそうやったそうやった。教師と生徒はエッチもできなくて難儀やなぁ」
もはやどこからツッコミを入れるべきかわからない。デートというのも最近は恋愛と違う文脈で使われがちだし、捉え方からして食い違っている感がある。
「つか、それこそ簡単な話や。イヤならイヤそ~に過ごせばええ。脈なしなんは一発で伝わるやろ」
もう黒子さんの方では完全に恋愛ベースで話が進んでいるようだが、酔っぱらいの思考の矛先を変えられるとも思えない。このまま話を続けるが吉だ。
「……あんなに楽しみにしてる子を前にして、そんなことできませんよ」
彼女の蹴りで私の体に穴が開くことも恐ろしいが、もし彼女が本当にお出かけを楽しみにして、それを裏切ってしまったら。それこそ私を蹴り殺すような激情を呼び起こすようなことがあったら。
それはそれで悲しいことだな、と考えてしまうのだ。
「あ~、ソフィちゃんはアレやな。生きるの大変そうなタイプ。まあ、んなこと訊いてくるくらいや、今は大丈夫ってことか」
そう言うと、黒子さんは席を立った。
「飲んで行かないんですか?」
話している間にレモンサワーも焼き鳥も運ばれて来たが、黒子さんは一度も口にしていなかった。
「もうしこたま飲んで来とるからな。こいつはウチのおごりっちゅうことで」
黒子さんは私の方にレモンサワーを差し出すと、くしゃくしゃの千円札を机上に置いた。
「こっち側にようこそ。せーぜー楽しく生き延びや、先生」
まるで酔っ払いとは思えないセリフを残して、黒子さんは去っていった。
彼女が注文していった酒と焼鳥は合わせて1200円だったし、ポケットに突っ込んでいたであろう1000円札は破れかけていた。
まあ200円くらいならいいよな、と思ってしまうのは闇祓いの金銭感覚ゆえか。どんどん理想の養護教諭から離れていく自分に泣きたくなり、その後酒を飲みまくった私は一人でめちゃくちゃ泣いた。泣き上戸なのだ。
⇔
先生と会えた嬉しさを体中で噛み締めて、わたしは稽古に励んだ!
その帰り道、携帯を取り出すとヤシロちゃんからメッセージが届いている。
『デートなら郊外のショッピングモール辺りがいいんじゃないかな。映画も観れるし』
と書かれていた。スタンプも絵文字もないシンプルさで、ヤシロちゃんらしい文面だ。
なんとなくおしゃべりしたくなったので、ヤシロちゃんに電話をかけてみる。プルプル鳴るのをちょっと待つくらいで出てくれた。速い!
「あ、ヤシロちゃん! メッセージありがとね」
『うん。でもルリちゃんの行きたいところでいいんだからね』
ヤシロちゃんの声はいつもの調子で、先生のことを切り込んでくるつもりはないみたいだ。とりあえず一安心。
「うーん、でも先……好きな人と行くところだからなぁ。ヤシロちゃんはなんでショッピングモールって考えたの?」
『この辺に住んでるならルリちゃんも行ったことあるでしょ? 慣れてるところの方がいいんじゃないかなって』
そう言うヤシロちゃんは、たしか高校に入るぐらいの頃に親のお仕事の都合でこっちに引っ越して来ていたはずだ。あんまり詳しくないはずなのに、一生懸命考えてくれたに違いない。
「くぅ~……ヤシロちゃん、今度わたしともデート行こうね!」
『へ? ちょっと尻軽すぎない……?』
「シリアル?」
『あ、いや。なんでもないよ。私はあの辺行ったことないから、どこに行けばいいとかアドバイスはできないんだけど』
「そこはダイジョブ! わたしも何度も行ってるし、みんなにも訊いてみるから」
『みんな……あ、学校の人たち。ルリちゃんはすごいね……さすが
「褒めてもなにも出ないよ~」
それから電車に乗るまでの間、ヤシロちゃんとおしゃべりを続けた。おすすめのお店を教えてあげたり、デートでしてみたいことを話してみたり。
この感じはもうヤシロちゃんも応援してくれているに違いない。でも相手が悪魔先生だよって言ったら動揺しそうだから、そこは伏せておくことにした。
「ヤシロちゃんありがとね、色々聞いてくれて」
『ううん。楽しい時間になるといいね。……それと、やばい時は殴っていいんだからね? 正当防衛狙わなくても教師と生徒だったら殴るくらいいくらでも』
「うわ~~ダイジョブダイジョブだって。誘ったのわたしからだから」
『え、そうだったの?』
「じゃ、また明後日学校で!」
また余計なことを口走ってしまった……。いや、これは逆に言ってもよかったのか。もうよくわかんない!
それから帰宅したわたしは、先生に明日の場所と集合時間を伝えた。既読はついたのでオッケー。
たっぷりの晩ごはんを平らげて、明日の服選びやロケーション探しも入念に。今から考えると大変だな~と思いながらも時間をかけて考えてみる。わたしが楽しいだけじゃなく、先生も楽しい時間にしたかった。
調べ物に夢中になっていたら寝る時間になっていたので、サッと布団に入った──のに、なかなか寝付けない。
わたしと先生はまだ知り合って数分の関係で、その状態からデートまでして上手くいくのかな。不安のドキドキで眠れなかった。
お父ちゃんの虎の巻……万が一の時のデート編にも書いてあった。曰く……待ち合わせには早く行こう。余裕のあるかっこいい姿でアピールだ。
絶対に先生をときめかせる。そのためにも、待ち合わせに遅れるわけにはいかない。
吹っ切るために少し運動して、汗をかいたのでシャワーを浴びてまた布団へ。でも結局また不安に苛まれ──寝付けた頃にはもう真夜中。
わたしの眠りは深い方で、ぐっすり寝ちゃうのはいつものこと。早く寝るのでそれは問題にならず、むしろたっぷり寝られていいことのはずだった。
けど、今日ばっかりは裏目に出た。
ガバリ飛び起きたわたしは、充電し忘れて黄色ゲージを出してる携帯の時刻表示を確認する。
「ぎゃあああああああああああああああっ!」
完全に、寝坊した。
〈つづく〉
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