3 桜の花びら
どんどんニャン太郎は馴れていき、ついには勝手口から部屋に上がれるようになってきた。しかし他の家族がいるとサッと出ていく。どうも子どもと男性は苦手のようだ。
冬の晴れた日には外で日向ぼっこをしており、撫でてやるとゴロゴロと低周波の響きを喉からさせている。外の風は冷たいけれど降り注ぐ陽の暖かさと、しかも柔らかいモフモフを撫でていると、この世の幸せとはこういうことかなと思ってしまう。ニャン太郎の鼻は逆三角形のきれいなピンク色で桜の花びらよりもきれいな桜色で、まあ小さきもの、かわいいものと心から思う。我が子が生まれて一週間くらいの頃にさわった小さなかかとの柔らかさに感動したときと同じ気持ちになった。
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