ギャルゲ主人公、乙女ゲーの内容を知る。

『恋狂』

 五色花高校を舞台としてヒロインの咲良莉愛が個性的な男子生徒達と恋愛を繰り広げるゲームである。攻略対象は5人。

 

日向 葵 

モチーフ 向日葵

短い金髪に茶色の瞳。

ヒロインの幼馴染み。

明るく爽やかな性格。

サッカーが得意で、スポーツ推薦で五色花に入学。

それまで疎遠気味だったが、同じクラスになったことを機に急接近。

サッカー部のマネージャーになることでルート解放。

試合の応援や差し入れで好感度アップ。

ハッピーエンド

サッカーの全国大会で優勝。ヒロインのサポートのおかげだと感謝。「これからも側で支えて欲しい」と告白される。

バッドエンド

惜しくも優勝を逃すが有名なコーチに目をかけられる。スポーツ推薦で大学に進学。離れ離れに。


花野 紫陽

モチーフ 紫陽花

緑の髪に紫の瞳。

眼鏡をかけてる。

生徒会長で2つ上の先輩。

真面目で文武両道。

新入生代表の挨拶のため早目に登校したヒロインと出会い、仲を深める。

生徒会入りすることでルート解放。

生徒会の仕事や勉強会で好感度アップ。

ハッピーエンド

卒業式の後、告白され付き合う。遠距離恋愛になるが2年後同じ大学に進学。

バッドエンド

告白イベントが発生しない。同じ大学に進学するが既に彼女がいる。


水谷 仙李

モチーフ 水仙

オレンジの長髪に緑の瞳。

典型的なチャラ男。

1つ上の先輩。

来る者拒まず去る者追わず。

可愛いからと声をかけるがちっとも靡かないヒロインに話しかけ続けるうちに恋に発展。

調理部に入ることでルート解放。

お菓子の差し入れやデートで好感度アップ。

ハッピーエンド

女子から呼び出されて責め立てられている所を助けに来る。

その場で告白され、付き合う。

バッドエンド

自分から告白して付き合う。その後浮気され、自分も遊ばれただけだと気付き絶望。


鳳 紅牙

モチーフ 鳳仙花

赤髪に黄色の瞳。

同じクラスの不良。

いつも喧嘩に明け暮れて、よく怪我をしている。

隣の席になったヒロインがよく喧嘩している紅牙の世話を焼くうちに恋に発展。

保健委員になることでルート解放。

怪我の手当てやクラスでの会話で好感度アップ。

ハッピーエンド

仲良くしている所を不良に見られ、1人でいる時に絡まれる。紅牙が助けに来て不良を追い払った後に告白され付き合う。

バッドエンド

助けが来ないので自力で逃げ出す。その後も何度か同じ事が起こり、距離を置くように。


蘭 鈴也

モチーフ 鈴蘭

白髪に黒の瞳。

1つ下の後輩。

小悪魔キャラで毒舌。

自身の毒舌にいちいち反応するヒロインを面白がるうちに恋に発展。

図書委員になることでルート解放。

図書委員の仕事や毒舌への反応で好感度アップ。

ハッピーエンド

親しみやすくなった鈴也がモテ始める。告白されている場面を目撃、逃げ出すが追ってきた鈴也に告白され、付き合う。

バッドエンド

女子に鈴也との関係を聞かれ、「毒舌だし生意気で、ちっとも可愛くない」と言った場面を見られ、距離を置かれる。


逆ハーレムルート

全員のルートを攻略すると解放される。

ハッピーエンド

生徒会入りして、紫陽卒業後に生徒会長になる。紫陽と連絡を取り合い、攻略対象達が生徒会入りし、楽しい高校生活を送る。

バッドエンド

生徒会長になれず、紫陽は新しい生徒会長と連絡を取る。攻略対象達も生徒会入りはせず、次第に疎遠になっていく。






 「なるほどね…」

やっぱ莉愛は字綺麗だな。…ではなく。

「全員攻略しないとルート解放出来ないんだ。シビアだな〜」

「そう?『はな♡きすっ!』は違うの?」

「ヒロインは5人だけど、3人以上で解放できた」

「そうなんだ。製作会社一緒なのに、何でそこは違うんだろ」

「さぁね~」

そう言ってノートを読み進めると、ある項目に目が留まった。



楓 秋葉

モチーフ 楓

長い茶髪に赤い瞳。

ヒロインと同い年。

ヒロインを目の敵にして張り合い、嫌がらせを加える。

誰とでも仲良くなり、愛されるヒロインに嫉妬する。成績でも負け、苛立ちを感じる。攻略対象に近付いて嫉妬心を煽ったり、周囲に悪い噂を流したりする。

どのルートでも嫌がらせが露見し、退学処分になる。




「楓 秋葉…」

これが巷で人気の悪役令嬢ってやつか?

「あ~その子ね、悪役令嬢ってやつ。あ、でも確か一般家庭出身だから令嬢ではないかな?」

「やっぱりそうか。前世でも流行ってたよな~、悪役令嬢」

「ざまぁとか人気だったよね~」

「ざまぁ?何それ」

「あれ、知らない?悪役令嬢がヒロイン達に濡れ衣着せられたりするけど、逆にやり返すやつ」

「ヒロイン達が濡れ衣着せるの?」

着せられるのではなく?

「ヒロインが転生者で、逆ハー狙いで悪役令嬢嵌めようとするんだよ」

「何じゃそりゃ」

それじゃヒロイン自身が悪役令嬢みたいだ。

「若干今と似てるよね」

「それは…どういう意味?」

「ほら、ヒロインが転生者なところとか」

確かに。

「それに最初は私も逆ハー狙いだったし」

「でも今は違うだろ?」

「そうだけどさ。私ね…思うんだ。もし琉依に出会ってなかったら、好きになってなかったら、そんな風にざまぁされちゃってたかもって」

「…だけど莉愛は、他人を陥れたりなんて」

「してたかも。琉依と出会ってない私なら。」

そう言って莉愛は語りだす。

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