最高神の集い(カオスすぎます)

「いらっしゃい」

「おうマスター。いつもの」

「かしこまりって誰がマスターだ」


最高神って結構ノリいいな。見るといる神はゼウス、オーディン、シヴァとビシュヌとブラフマーの3人が一つのソファで仲良さそうにしてるしバステトの親のラーもいるな。釈迦もいるじゃん。なんか悟り開いてるようには見えないんだけど。天照もいるのか。本当に最高神を集めまくったんだな。

んで、俺の対角線上の席に座ってるのが……SAN値が減りそうな奴。カオスと、ガイアだな。本当に肉体改造しといてよかったと思う。じゃないと神の名前分からなかっただろうし。つかなんで一番偉そうなやつらが有名な最高神とかじゃなくて戦闘力だけで来たであろうやつらなんだよ。おかしいだろ。


「やあ。今日はよく来てくれたね」

「当日に急に予定を言い渡してくるのはマナー的にひどいな。最低でも3日前には伝えないと駄目だろう」

「すまないね」

「そんなことよりどうやって俺が飼うネコをバステトにした?」

「貴様がネコから目を離した時。店員がネコを鞄の中に入れているときだ」


その質問にはラーが答えた。まあやらせた本人だろうからな。


「あいつはネコの姿がこれと言って決まっているわけじゃない。だからどんなネコにもなれる。だから貴様が見ていないところで娘が入れ替わったのだ」


なるほど。確かにその隙なら入れ替わることも可能だ。でもそうなると「あの店員には神の力で記憶処理をした」

なるほろ。太陽神なのに人の記憶操るってさすが最高神。万能型ってわけね。


「つまりこの会議が終わり次第バステトはお前のもとにかえしてもいいと?」

「やめてくれ!君の下で養ってくれ!」

「問題児なのかな?!」

「別に家がほぼ全壊させられたからなどと言う理由ではないが!君の下で飼ってほしい!」


理由ダダ漏れじゃねぇか。あいつ昔親の家ぶっ壊したことあるとか自律式ツァーリボンバかよ。


「さて、茶番はここまでにしといて。早く帰りたいからスピーディーに行こう。率直に今回呼んだ理由を教えてよ」

「呼んだ理由ねぇ」


今度はガイアか。全神話を含めて最強と呼ばれていたはず。シヴァを足蹴にした像がインドの方にあるんじゃなかったか?ああ違うこれカーリーだ。神話がごっちゃになってる。ええとガイアは確か大地の女神だっけ?なんか地面からグワァーって大量の槍が出てきそう。


「そうね。端的に言うならその力の事に関してよ」

「なるほろぉ。その詳細の方が聞きたいんだよな」

「余ガ望ムハソノ力ヲ我ラノタメニ振ルウ事」

「搾取され続けろってことか?頭悪いんだな」

「君のその能力はとても強い。だからこそ私らも野放しにはできないの。まさかこの数の最高神相手に喧嘩を売るほどあなたは頭悪くはないわよね?搾取とまではいかないけど私達のためにその能力を使ってもらうわ」

「だが断る」

「そうよね。断るわk、え?今なんて?」

「二度も言わせるな。だが断る!」

「な、なんで?」


なんで?そんなもの一つしかないだろ。


「気まぐれだよ。そしてお前らに着いたところで面白くなさそうだから」

「気まぐれ?そんなもので命を落とすのか!」

「あ?気まぐれで命を落とす?んなもん」


―――「上等だよ!気まぐれ全力で生きてこうぜ!」

「い、イカれ…てる」

「なあオー、ゼウス。もし、もしお前らがこの先全力で笑っていたいと思うならこっちにこいよ」

「何言ってんの?最初からそのつもりだよ」

「ゼウス!オーディン!何をしているの?まさか裏切る?嘘でしょ!?」

「現実見ろよ年増。お前今まで神と対談するときちゃんと人の目見て話したことなかったろ。お前に対する目、正直言ってまるで信用しているようには見えなかった」

「え?みんな私に対してそんな目してたの?!本当なの?!」


「いや、だってガイアさんとの会話会話になってないもん」

「業務連絡みたいでちょっと」

「聞いてて面白みも何もない」

「いかにも「自分は出来ますけど?」みたいなオーラ出して仕事渡してくるから」

「態度が癪に障る」

「脳筋に支持される側の気持ち考えたことないんだろうな。脳筋だから」


一泊置いてゼウスを始めとして口々とガイアに対してのクレームが入る。なんか結構仕事についてのクレーム多いな。やっぱ最高神ともなるとしなきゃなんない仕事があるのだろうか。


「嫌われ過ぎじゃない?」

「我モコヤツハサホド好イテオラン」

「カオスさん!?」

「満場一致!ガイアはこの会議から外そう!」

「それいいかもね。ガイアさんがいるのは単なる戦闘力だけが理由だし」


軽いノリがドンドン深刻化して集まりから外されかけてんだけど大丈夫かな?


「……なんで。なんでみんなそんなこと言うの!」


突如床から土が隆起した。え、なんか怒らせちゃったかな?


「はいはい。落ち着きましょうねぇ」


そう言って俺は一瞬でガイアの後ろに行って鎮静剤を首に刺す。


「まあ可決したから。次から君はこの会議に来なくていいらしいからね」

「それは決まったね。それで、四季。君の事について周りの奴らは言いたげだよ」

「言ったじゃん。こいつらの言いなりにはならない。俺は俺のやりたいように生きる」

「そんなのが許されるとでも思っているのか?」


インド神話の3神の一人が動いた。どれが誰だ。


「許される。というか許す」

「自分勝手だな」

「まあいいでしょう。今回、この短時間でもあなたの危険性は十分わかりました」

「危険性?お前らが喧嘩売らなければこっちは何もしないのに」

「帰り方はその招待状を破ればいいよ」

「サンクス。じゃあね」

「ねえ四季、オンラインで後でやろう。lime教えてね」

「うぃ~す」


俺は元居た部屋に戻って来た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る