かくして神となった
「と、いうわけであなたには新たな代償の神となってもらいます」
「どういうわけ!?」
俺はそこら辺にいる中学生正道 幸春。ある日学校がテロ集団に占拠されかけるのをみていた俺はできるすべての力を使った。力を使った俺は代償の考えておらず気が付くと新たな代償の神になっていた! (雑)
「分かりやすく説明してあげましょう。まず先代の代償の神はあなたのせいで死にました」
「人聞き悪くね?」
「最後まで説明を聞いてください。あなたが最後に出した要求。あれはあなたの全身でも足りないほどの力を要するものでした。ですがあなたのその仲間を守ろうとする熱い信念に先代は心打たれ己の身を賭してその要求を通しました。その直前先代はもし死んだらあなたを次の神にするように言いました。だからあなたは代償の神になりました。理解できましたか?」
一拍置いて俺は理解を試みる。試みた上での一言。
「OK。つまり俺は面倒ごとを任されたという事ね」
「いえ、神の仕事なんて正直遊んでるだけです」
「それあきらかに神様っぽい君がいっちゃうんだ。というより俺のこの体は何だい? やけにイケメンだね」
「神特典です」
「まあいいや。遊ぶってことは人間達のいるところにも行けるってぇことぉ?」
「行けますよ。こちらスマホです。お好きにお使いください。地上に行く際は神であることを知られなければ何をしても大丈夫です。神は容姿をいくらでも偽ることができます」
それならばいくらでも地上に行くことはできるだろうが。
「金はどうするの?」
「その点も心配なく。電子マネーならば3種類使用が毎月1000万まで可能です」
「なるほど。それなら金の心配はしなくても大丈夫そうだな。じゃあ早速俺地上行ってくるわ」
「何をしに?!」
「ワックでシェイク買ってくる」
俺はなんとなくだがなぜか使い方がわかる力を使って地上の人目につかないところに現れる。誰かに見られてた瞬間一巻の終わりだ。
「ふう。姿も変わってるな。よしワックいこぉ。せっかくだしあの人にも何か買ってくか。苦労人みたいな冷めた目してたし。フラッペでも買ってあげよう」
俺は路地から通りに出て近くのワックに向かって歩く。なぜだろうか。少し周りから視線を感じる。なにか不自然だろうか。まあいいか。
ワックの中は少し並ぶようだった。これならば予約でもした方がよかったかもしれない。
「ええと。ホワイトチョコのフラッペ1つとバニラシェイク2つ。ポテナゲ大を1つください」
「はい。少々お待ちください」
ワックに入ったのだがやはりまだどこからかの視線。いや四方から感じるこの視線は尽きない。いったい俺に対するなんの視線なのだろうか。それともただ俺が自意識過剰なのか。
「む、出来たな」
俺は出来たドリンクたちを受け取って外に出る。自然な風に周りを見渡すとこちらを見ている人がいくつかいた。特に共通点と言えるような特徴はない。あとするならば一体なにが俺を見る理由なのだろうか。
「あの」
「ん? どうしました?」
突然俺を見ていたと思わしき人が声をかけてきた。なんだ? まさか神だとバレたのか?
「よかったらこの後一緒に遊びに行きませんか?」
...ナンパかい! こんな古典的なナンパ初めて見たよ。ドラマとかアニメ、マンガ以外でこんなナンパの仕方というよりナンパ自体を初めて見たよ! まあ別にかまう必要ないから構わないんだけどね。
「すみません。ちょっとこの後は知人(さっき知った)に会う約束があるので」
「そうですか。せめて連絡先だけで...いない?」
俺は全力でダッシュして逃げた。あれはかまうだけ時間の無駄だ。もう本能もそうだし直感さえそういっていた。
そして人目のつかないところに行って俺は天界?
「おかえりなさいませ」
「うん堅っ苦しい。タメ口でよろしく。後はいこれワックのシェイク」
「ありがとうご...ありがとう」
「そいやここの名前教えて。あとパソコンとかある?」
「いえありません」
「そっかじゃあ買いそろえるしかないのか」
「?」
その小言はこの人には聞こえず。俺はスマホで少し調べ事をした後にもう一度地上に行く。俺のやってみたかったことを叶えるにはあれをかわなければならない。
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