第三章②
全世界が停止したかと思われた。
というのは
朝比奈さんは完全に
最後に古泉一樹だが、
「はあ、なるほど」
と何かを
「さすがは涼宮さんですね」
意味不明な感想を言って、
「いいでしょう。入ります。今後とも、どうぞよろしく」
白い歯を見せて微笑んだ。
おおい、あんな説明でいいのかよ。本当に聞いていたのか?
首を
「古泉です。転校してきたばかりで教えていただくことばかりとは思いますが、なにとぞ
バカ
「ああ、俺は……」
「そいつはキョン」
ハルヒが勝手に俺を紹介し、次いで「あっちの
ごん。
「だいじょうぶですか?」
声をかけた古泉に朝比奈さんは首
「……はい」
「そういうわけで五人
ハルヒが何か言ってる。
「いえー、SOS団、いよいよベールを
何がベールだ。
ふと気付くと長門はまた定位置に
学校を案内してあげると言ってハルヒが古泉を連れ出し、朝比奈さんが用事があるからと帰ってしまったので、部室には俺と長門有希だけが残された。
「じゃあな」
「本読んだ?」
足が止まる。長門有希の
本。というと、いつぞや俺に貸した異様に厚いハードカバーのことか?
「そう」
「いや、まだだけど……返した方がいいか?」
「返さなくていい」
長門のセリフはいつも
「今日読んで」
長門はどうでもよさそうに言った。
「帰ったらすぐ」
どうでもよさそうなのに命令調である。
ここんとこ国語の教科書に
「……
俺が応えると長門はまた自分の読書に戻った。
そして俺は今、
長門と別れて自宅に戻った俺は、晩飯食ったりしてダラダラしたのち、自室で借りたと言うより押しつけられた洋モノのSF小説を
花のイラストがプリントしてあるファンシーな栞だ。何の気なしに裏返してみて、俺はそこに手書きの文字を発見した。
『午後七時。
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