第48話 クーちゃん

彼女の実家に誘われた。


「ご両親に会うのは…」

「クーちゃんに会ってよ」

「クーちゃん?」

「パパのこと」


彼女の綺麗な二重瞼を見る。


「君はお父さん似?」


彼女は笑顔で頷く。イケメンなんだろうな。


デカい家に着くと、黒服の男に囲まれた中年男が睨みつける。確かに目は綺麗だけど……


「飯くらい食うってたらええやないけ」と盛んに言う。


「いや、今晩はお邪魔します」


「飯くらい食うてったらいいやないけ?ええ、食うてってけや」


くーってたら…あ、クーちゃんってそういうこと。

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