多分、猫エッセイ。
豆ははこ
第1話 猫と刺身?
皆様こんにちは。こんばんは。おはようございます。
こちらの豆ははこの新作エッセイは、『多分、猫エッセイ。』。普通の猫エッセイを目指す、エッセイです。
222、猫の日が開始日の公式様自主企画参加作品です。
そして、もしかしたらおられるかも知れない、猫のエッセイだからと読みにいらして下さった方へ。
何作かエッセイを書いてはいますが普通のエッセイ(になる予定です)には初挑戦の作者でございます。
どうか、あたたかい目でご覧になって下さい。
そんな猫エッセイ。
唯一の登場猫は実家で飼っておりましたチンチラシルバーの雌です。
おりました。
つまり、かなり以前のお話です。
虹の橋を渡りましたのは、14歳くらいかと記憶しております。(年齢を訂正いたしました。申し訳ございません)
名前は、チェリーと申します。
緑と青のオッドアイ。
品種のシルバーのとおり、きれいな銀まじりの毛が美しい、ふわふわの長毛種です。
そんな猫の思い出を、エッセイに。
実は、猫エッセイを書くにあたり、普通の猫エッセイとして『猫エッセイ』という普通のタイトルも考えたのです。
しかしながら、それほどおかしいことではないと思っていたことを書きましたエッセイ。シリーズが普通の内容ではございませんでしたので。
もしかしたら、豆ははこが書きますと普通のエッセイにはならないのかも知れない……!
そう考えまして、普通の猫エッセイを目指してはおりますが、念のために、とこのようなタイトルになりました。
多分、エッセイ。シリーズともども、どうぞよろしくお願い申し上げます。
登場します豆ははこは、若かりし豆よりも更に若い、若豆です。小学生か中学生か高校生か大学生か。そのどれかと思って頂ければ幸いです。
それでは、第1話を。
それは、父が晩酌をしようとしていた時でした。
こたつ机の上に、チェリーがのりました。
ひらり。
普段は自分の缶詰、ウェットフード以外に興味なしの猫。ですが、そこには多分、狙うであろう存在がありました。
狙うは、刺身。
家族皆がそう思いました。
いきなり抱きかかえてこたつ机から降ろそうとして逃げられて、醤油皿に手や脚や尻尾がどぼん、となったりしてはたいへんです。
「おろすよ」
父が、チェリーに手を伸ばそうとします。
すると、どうでしょう。
酒の肴の刺身には、全く興味を惹かれない様子なのです。
ただし、あるものがその口に。
「これかあ」
驚く父。
チェリーが失敬したのは、刺身のつまでした。お皿のはじの方にあるそれを、数本。
しゃくしゃくと、実に良い音を奏でてから、チェリーは静かにこたつ机からおりました。
他のものには目もくれず、刺身のつまだけをかじったチェリー。
以降は、きれいなつまを選んで与えられました。やっぱり、ほんの数本。
そして、チェリーは刺身、というよりはつま以外の料理の時はこたつ机にのることさえしませんでした。
そもそも、人間の食べ物には興味がないようでした。
魚が焼き魚でも、煮付けでも。
チェリーが求めるものは、自分のえさ皿の中のウェットフードと、それからたまに、水でした。
唯一のつまみ食い。
それがこの、刺身のつまでした。
そんなチェリーでしたが、決して孤高の存在とかではなく、普通に撫でさせるし、撫でてくれと寄ってくることもありました。
毛のかたまりとなって眠る姿も忘れられません。
ちなみに、このエッセイは若豆と申しますように、かなり以前のお話です。
猫に大根を食べさせるなら、刺身のつまを与えるのではなく、きちんと洗った大根を薄くしたものなどにした方がよいことは知られてはいなかった頃のお話です。
もちろん、スマホどころか携帯のない時代。その点を、どうか、ご了承下さい。
次話は、猫と昆虫。の予定でございます。
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