27 我に返って
先程の誠の一言により華恋はトイレの中で落ち着こうとしていた。
(や、やばいです·····誠くんあんなことを耳元で)
ー「華恋、いつもおいしい料理ありがとう。あと今の華恋、めっちゃ可愛いよ」ー
(!!·····誠くんなんていうことを·····)
華恋は先程から胸の高まりが止まらない。
「あんなこと言われたら意識しないわけないですよ·····」
ボソッと呟く。
以前、華恋の過去の話を誠にしてその時の誠の優しさに惹かれつつあった華恋はこの感情に対して見て見ぬふりをしていたが、今こうして誠の一言で見て見ぬふりは出来なくなっていた。
(どうしましょう·····今はまともに顔を見ることは出来なさそうです·····)
はあ とため息をこぼす。
誠は今、平然を装っているが内心羞恥心にまみれていた。
(うわああああ!!!!·····なんってことを!はあ·····やり過ぎたよな。逃げられたし)
「誠どうかしたか?顔が赤いぞ?」
蓮がニヤニヤしながら聞いてくる。
「べ、別になにもねぇーし」
「ふーーん。そっかそっかあ〜」
蓮は笑みを崩さない。
「ねえねえまこっちゃん。さっき華恋ちゃんになんて言ったの?帰ってこないけどさあ〜?」
こちらの夏川もニヤニヤしながら聞いてくる。
口が裂けても「華恋、いつもおいしい料理ありがとう。あと今の華恋、めっちゃ可愛いよ」
て言ったなんていえねぇぇぇ!
「さっきも言ったが、お前らには言わない。死んでもな」
「へーそんな恥ずかしいこといったんだ?誠」
「·····いってない」
蓮の言葉に動揺して少し間ができてしまった。
「なになに〜?その間は?」
夏川はその隙を見逃さなかった。
「お前らその辺にしろよ?無理やりにでも帰らすぞ?」
誠は脅そうと言葉を放つが
「俺たちはここから一歩も動きませーん」
「ったく·····にしても華恋遅いなあ」
かれこれ10分くらいは経った。
すると携帯が震えた。
『今日はもう帰ります。ご飯も自分で作ってください。先程の罰です』
と華恋からメッセージが入った。
「·····」
「どうした誠?」
「華恋帰るって」
「あちゃ〜!まこっちゃんほんとに何言ったの?」
ニヤニヤしている夏川。
「別にたいしたこと言ってない」
(嘘です。今からでもいいのでベットに潜り込んで叫びたい気分です)
「ふーーん。なら私も帰ろっかなあ〜」
「なら俺も帰るわ」
「そうか。じゃあな」
誠は二人の言葉を聞いて一安心する。
「「月曜日の学校が楽しみ!!」」
と二人言葉を残して帰って行った。
その後誠は一人で後悔の海に(お風呂)に浸かったのであった。
「うわあああ!何やってんだおれぇぇぇー!」
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