俺の浮気は、彼女に絶対にバレる事はない!

神石水亞宮類

第1話 俺の浮気は、彼女に絶対にバレる事はない!




“俺の浮気は、彼女に絶対にバレる事はない!”



俺はいつでも、彼女優先!

でも? 平気で浮気はする!

彼女に絶対に浮気がバレない方法を俺は思いつく!

それは? “会社の出張先で浮気を繰り返す事だ!”

出張と言っても、“俺の会社では同じところばかりで、同じ女と俺は

何年も浮気を繰り返していた。”

しかも? 彼女は旦那も子供も居る女性。

その方が、俺もキッパリ割り切って浮気がデキるから彼女に隠れて

浮気する罪悪感もわかない!

“俺は彼女が1番だし、これからもその考えは変わらない!”

ただ浮気は別で、浮気相手の女は“この女性だけと決めている!”



『あら? またワタシと浮気を繰り返す悪い男!』

『“浮気だなんて! 君だって、旦那に隠れて俺と浮気しててもいいのか?”』

『“旦那は別の女と今頃、浮気でもしてるわ!”』

『えぇ!?』

『“バカな旦那は、ワタシが全く知らないとでも思ってるのよ!”』

『男って本当にバカだよな! 俺もだけど。』

『本当、男ってバカ! でもワタシも浮気してるんだからお相子でしょ!』

『“子供はどうなんだよ!”』

『・・・そ、そうね、子供達には本当に申し訳ないと想ってるわ。』

『それを言うなら? 俺もそうだけどな!』

『“子供には何の罪もないのにね!”』

『・・・あぁ、』

『でもね、ワタシは貴方と別れてあげないわよ! 今が女として幸せなん

ですもの!』

『俺もだ! 家に居ると息が詰まりそうになる時があるんだよ。』

『ワタシもよ、息苦しさを感じてしまうわ。』

『“だからって! 彼女と別れても君とは一緒にはならないけどね!”』

『それはワタシもそうよ、なんだか貴方はワタシによく似てるしね。』

『そうだな! 浮気相手にはお互いいいけど、ずっと一緒に居る相手では

ないと俺も想う。』

『そうね、だから今! 上手くいっているんだと思うし。』

『たまに会うぐらいが、ちょうどいいんだよ!』

『えぇ!』




俺の浮気相手の女は、“俺とほんの火遊びぐらいにしか考えていない。”

俺もそうだ! 彼女の事は別だが、この女の事はそこまで考えていない!

“恋愛感情でもない、カラダだけの関係。”

体の相性は、正直! 彼女よりも上だが、愛しているのは彼女だけ!

器用なのか? 不器用なのか?

俺はどちらの女性も必要としている!

今の関係が一番いいと俺は知ってるのだ。



・・・でも? まさか? 

彼女が、俺以外の他の男と浮気をしているところを俺は目撃してしまう!





 *





『おい! お前、何してんだよ!』

『誰?』

『“えぇ!? 彼氏よ!”』

『なんなんだよ!』

『別にいいじゃん! アンタだって、私に隠れてずっと浮気してるの

知ってんだから!』

『えぇ!? し、知ってたのかよ、』

『“私が知らないとでも思ってた?”』

『・・・し、知ってたのか、』

『だったら? 私も別の男と浮気してもいいんでしょ!』

『“コイツがはじめてか?”』

『えぇ!?』

『なんだよ! オマエが彼女の事、しっかり捕まえてなかったから

オレが彼女を慰めてやってただけだろうが! オレがオマエに文句言われる

筋合いはねーんだよ!』

『・・・お、俺の彼女に手を出しておいて! お前、何言ってんだよ!』

『もうやめてよ! こんなところでみっともない!』

『“こんなところだと? 何処であっても俺は絶対に浮気は許さん!”』

『自分も浮気しておいて、今更何?』

『オマエ! 同じ女とずっと浮気を繰り返してんだって?』

『えぇ!? いつから知ってたんだよ、』

『ずっと前から知ってるに決まってるじゃない! 彼氏が浮気してて、

何も知らない女なんている訳ないでしょ!』

『・・・・・・』

『取り合えず、オレは今日は家に帰るわ! 二人でちゃんと話し合えば?』

『ごめん、また連絡するね!』

『あぁ!』 

『・・・お、お前な?』

『こんなところで話さないで、家に帰ってちゃんと話し合いましょうよ!』

『あぁ!』




俺と彼女は、彼女の浮気相手が帰った後一言も話さず家に辿り着く。

俺と彼女は高校の時からずっと付き合い続けている。

何度か? “別れたり、またくっついたりして今まできたけど。”

俺は彼女をずっと好きだし、その気持ちは変わらない!

きっと彼女も俺と同じ気持ちなんだと信じてる。

“浮気はするけど、心はいつも彼女にあった!”



・・・ただ一度だけ! 彼女が本気で他の男を好きになった事があった。

それは? 俺の親友の男で、俺はこの時だけはもう彼女は俺の元にもう

二度と戻ってこないと諦めかけていた事がある!

でも? そいつが他の女と体の関係を持ち、彼女はアイツを諦めた。

それからはずっと俺だけを見ててくれていたと思っていたのに。

でも違ってたみたいだ!

俺が浮気している事も知っていて、それでも分かれなかった彼女の気持ちを

俺は知ろうともしなかった。

俺は反省し後悔もしていた。


そして家に着くと? 彼女が俺にこう言った。



『“貴方はどうしたいの? 私と別れる?”』

『俺の気持ちは何も変わっていないよ、ずっと君の事が好きだし、

これからもその気持ちは変わらない。』

『“浮気をやめてくれない?”』

『勿論! 君がそう望むなら、俺はもう浮気をしないと誓うよ。』

『ありがとう、じゃあ今回は貴方を許すわ!』

『もうお互い浮気はしない、それでいいよな!』

『うん。』





・・・あっけないモノだな、俺はずっと浮気を繰り返していた女に

連絡し彼女に浮気がバレもう浮気をしないと約束した事を話すと?

女も俺の話を理解し簡単に別れてくれた。

しかも? “他の男を探して、また浮気をするわと言われる。”

分かっていた事ではあったけど? お互い旦那や彼女にバレたら直ぐに

別れると決めていた事だったし、俺も心の準備は出来ていた。



・・・ただ、浮気相手の女と浮気をしなくなって気づいた事がある!

物凄く家に居ると? “息苦しさを感じる事だ!”

生きた心地がしない、俺の浮気は彼女に絶対にバレる事はない!

そう思い込んでいたのは、俺だけだったみたいだ。



それに? たまに思い出すんだ! 

“浮気相手のあの女の事を......。”

また体の関係をあの女といつか重ねたいとどこかで望んでいる俺が

いる事を今更知るなんてな。


彼女より体の相性のいいあの女の事がまだ俺は忘れられない。

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