第2話チコとミーコ

 わが家にいた猫の最も古い記憶は、おそらく私が三歳か四歳頃の「チコ」だと思います。


 もうおぼろげな記憶しかないのですが、当時わが家の台所には薪を燃やすかまどがあって、チコはよく火を消した後の灰の中にすわって暖をとっていました。


 そのため、白い猫なのに、いつも灰色に汚れていました。

 今なら、家が汚れると困ったかもしれませんが、当時はそれが当たりまえで、汚れたままの足で家の中を歩きまわっても平気だった大らかな時代でした。


 その次の飼い猫の記憶は、おそらく私が幼稚園か小学校低学年の頃。ミケ猫の「ミーコ」です。


 彼女は優しい猫で、子供だった私の遊びによくつき合ってくれました。


 夜は一緒のお布団で寝て、眠るまではお腹に彼女を乗せて撫でながらお喋りするのが日課でした。


ある日、布団から出たがっているのを、私は無理矢理引き留めたのです。


 猫が何かしたいと思って行動する時は、思うままにさせてやった方がいいですよ。


 その時ミーコは排泄をしたかったようなんです。

 それを私が無理矢理引き留めたものだから、我慢の限界が来て、私のお腹の上はウ●チまみれに(汗)


 その後どうなったか記憶がないのですが、おそらく母が大慌てでキレイにしてくれたものと思います。


 猫は自由にさせておくべきだ。身に染みてわかった事件でした。

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