●シーン3:欲望の捕食者(PC②)

●シーン3:欲望の捕食者(PC②)

◆解説

 PC②のオープニングシーン。“パンドラ”榛名愛花を捜索するためビルの一室に拠点を構えているが、そこにマスタースレーブが手を引けと忠告に訪れる。

 その後、ここではない廃ビルから光が上がり、光の場所へ向かうと宣言されたらシーンを終了する。


▼描写

 時間は少し遡り、君はN市の廃ビル郡の一室に拠点を構えていた。

 コールドウェル博士からの“パンドラ”榛名愛花を捕縛もしくは殺害を命令されているためだ。


「あ~、クッソ。やっこさんどこに隠れてんだ~?」

「マスター、こんなチマチマとした情報収集なんてやめちまって、一思いに大暴れすれば案外ターゲットもすぐ見つかるんじゃね?」


 目の前でそうぼやくのは君の補佐役として活動するFHチルドレン。名はクチナシ(おそらく偽名)だ。


(PCから反応を貰ったら)

「まぁ、アタシはマスターの決定に従うけどよ……はぁ、いい加減ゆっくり休みたいぜ」


 どこかビクビクした様子で口を閉じ、情報収集を続けようとした君たちを、小規模なワーディングが包み込んだ。

 警戒する君たちの前に、いつから居たのか。部屋の片隅でタバコを吹かす人物が視界に映る。


▼セリフ:クチナシ

「だ、誰だそこにいるのは!」

「マ、マスターに楯突くってんなら容赦しないぞ!……マスターが!」


 その言葉に薄ら笑いを浮かべた男は、面白そうに口を開く。


▼セリフ:マスタースレーブ

「おぅおぅ、元気がいいお嬢ちゃんだ」

「よぉ、お前さんが此処らへんを嗅ぎ回ってるFHエージェントだな?」

「お初にお目にかかる。俺はマスタースレーブ、同じ穴のムジナさ」


 彼は気さくに頭を下げて挨拶をする。どうやら戦闘目的で姿を見せたわけでは無いらしい。


(PCの反応を待って)

「あぁ、別に俺様はお前さんとやり合うつもりはなくてよ。寧ろその逆、殺し合いにならんように忠告に来たってわけさ」

「アンタさんの目的は俺の所有物だ。外部の人間に手を出されちゃ困るんだわ」

「勿論、タダでとは言わねぇ。俺様の計画が成就した暁には報酬を約束しよう」

「はした金なんてもんじゃない。この世界のすべてに匹敵する力だ。気にならねぇかい?」



(PCの反応を待って)

「良いねぇ、気持ち良い食いつきっぷりだ」

「巷で噂になってる新しいシンドローム、アナムネシス。それから齎される叡智による万能の力と、レネゲイドを次の段階へ繰り上がる光景をまずはご覧にいれよう」

「どうだ、少しは興味があるだろ」

「お前さんの答えは、今後の行動次第で受け取るとするよ。警告はしたぜ」


 そう告げた途端、マスタースレーブと名乗った男は影へ溶けるように消えて《ワーディング》も解除された。部屋に夜の静けさが再び訪れる。


▼セリフ:クチナシ

「う、胡散臭すぎるぜ。マスター、どうするんだ?」

「了解だぜ、マスター。アタシはどうなってもマスター一筋だからな!」

「そんじゃ、ぱぱっと目標の場所でも探っちまうか」


▼描写

 それから少し経った頃、突如目のつけていた廃ビルから光の柱が空に登った。遂に“パンドラ”榛名愛花かマスタースレーブが動き出したのか?

 元より、君はマスタースレーブとの約束に従うだけのつもりはない。ただ己の内に燃え上がる欲望に従うのみだ。


◆結末

 PCの反応があれば反応を待ってシーンを終了する。

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