オープニングフェイズ

●シーン1:日常の守護者(PC①)

●シーン1:日常の守護者(PC①)

◆解説

 PC①のオープニングシーン。任務を受けたPC①がシナリオヒロインの榛名愛花と出会う。愛花を助けようと手を掴んだ瞬間に、光がPC①と愛花を包んでシーンを終了する。


▼描写

 君はN市にて潜入したと情報があったFHの隠れ家を発見すべく、月光の差し込む廃ビルの中をひとり歩いていた。

 なんでも、新シンドロームを宿したFHチルドレンがN市に潜入したとの情報のタレコミがあったらしい。

 それを受けてUGN・N市支部はそのFHチルドレンの討伐のため、N市エースエージェントの“アストラット”を投入する手筈だった。

 しかし、突如発生したジャームの襲撃に人員が割かれた結果、君にお株が回ってきたというわけだ。

 捜索と討伐を兼ねていないのは、君の戦闘力が低いのを加味されてのこと。

 オーヴァードとはいえ、誰も彼もが強力な力を身に着けているわけではない。

 君という存在がその事実を体現している。

 オーヴァードでありながら、戦闘らしい戦闘を行えない君の丈にあった任務と言えるだろう。

 さて、君の調査によればこの辺りに潜んでいるらしいが……

 廃ビルの一室の前にたどり着いた君は、意を決して扉に聞き耳をたてた。すると――


▼セリフ:榛名愛花

「グス……どうして、私ばっかり」

「普通の人になりたい、だけなのに」


――到底FHチルドレンとは思えない、弱気な女の子の声が聞こえてきた。まさか、一般人が巻き込まれてしまったのだろうか?



(PCが反応を示したら)

▼セリフ:榛名愛花

「だ、誰かそこにいるの!?」

「う、動かないで! 動けばあなたごと扉を吹き飛ばすから!!」


 扉から現れたのは全身傷だらけの見た目10代の少女だった。彼女は拳銃を構えて君に問う。


▼セリフ:榛名愛花

「答えなさい! どのセルからの差金?」

「まさか、マスターじゃないでしょうね」


(PCがFH関係者じゃない、もしくは敵意がないことが伝わったら)

「……あなた、もしかしてFHの追手じゃないの?」

「あ、そっか。ここのUGNエージェント」


 君がFHでないことを知ると、安心したのか少女はその場に座り込んでしまう。君を見上げるその瞳には溢れんばかりに雫が浮かんでいた。


▼セリフ:榛名愛花

「ねぇ、FHじゃないならアナタにお願いがあるの」

「——私を、助けて」


少女は助けて欲しいと華奢な手を伸ばす。普通になりたい、そんな彼女の力になれるだろうか。


◆結末

 PCが愛花の手を取ったら、以下の描写を挟んでシーンを終了する。


少女の手を取った、その瞬間。互いをつなぐ手から突如、眩い閃光が君たちを包み込む。


▼セリフ:榛名愛花

「な、なに!?」

「まさか、アナムネシスの暴走!!?」


君たちの意識は、そのまま光によって塗りつぶされていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る