疎遠

疎遠

これからの人生…いろんな出会いがあると思う。大親友が出来たり、恋愛だってするかも…そして、ただの友達も。

出会いがあれば別れもある──────

そんな言葉が書かれた歌とか文章は数えきれないほどある、実際に、出会いがあるからこそ別れがあるわけで、親しければ親しいほど別れが惜しくなるものなんだと思う。

でも、人間にはたまに…というか、よくあることかもしれないが、別れていないのに…同じ場所にいるにも関わらず、親しかった友達と話さなくなる。ということがある

これを「疎遠」という。今いる友達、大親友と呼べる友達に対しては、そんなことになるとは思わないのが普通だけど、なんとそれがあっさりなってしまうことがあるから怖いのである。

1年前ぐらいからだったと思う。親しかった友達と突然話さなくなったのは…。

クラスが別だし、異性だからあまり話さないということもあったのかもしれない。だけど、行事の時で一緒になった場合は普通に話していた。

なのに、突然だ。あっさりと話さなくなった。なんなら、僕のことを嫌いになってしまったんじゃないかとまで思えるほどだった。

話す時にあんなに明るかった声のトーンがすっかりと低くなってしまったのだ。

なんでだろう？そう考えてはみるが、僕は何か特に行動するわけでもなく、ただ日にちだけが過ぎていった。

行事で仕事が同じになりそうな時はそれを避けるようにその日だけその子は狙うように、休むようになっていた。

別にその子に特別な感情を抱いていたわけじゃないけど、だけど、その子と話していた時が楽しかったのも事実だ。だから、僕は出来るならまた話したい。

でもそれを行動に移すことは出来なかった。それどころか、1年前よりもさらに友達が多くなって、好きな人すら出来てしまった。今はもう、その子と話す機会も一切なくなった…

親友に対して、疎遠になることなんてありえないよ！なんて言葉は仲が良くて近くにいる今だからこそ言えることだ。疎遠になってしまったあの子も、疎遠になる前まではよく遊んでいたし、よく一緒に登下校していた。

なのに、なんで。原因は未だにわかっていない。

原因はわからないけど、そうならないようにする工夫ならあると思う。

それは、今、自分の周りにいてくれる人に対して感謝することと、その人のことを思いやる心が大切だと思う。そうすればやがてそうなってしまった時の原因もわかるかもしれない。相手の立場になってしっかり考えること。

そしてなによりも…今いる友達に「ありがとう」って言うこと。