第4話 拒否権の封じ




「先生..左手を見せて下さい」

「...何だ?まだ疑うのか?...詮索したって何も出ないぞ」


そう言って先生は左手を机に見せた


「袖だ..袖を捲れ」

「なっ..何も無いって言ってるだろ!」

「机を蹴った時サイコロが床に落ちたじゃ無いか...」

「そりゃインチキだと疑われたら誰でもキレるだろっ」

「すり替えたな..サイコロが床に落ちた瞬間にイカサマを消したな」

「なっ..ふざけるな..そんなデタラメ!」

「なら..袖を捲れーーーッッ」

「....っち..そんな...嘘だ!全部嘘だ!お前は嘘つきだーーーッイカサマ女っ!そんなクソガキの」

「規則だ..巡れっ」

「うぐっぅうううっ」

「そうか認めたか」


先生がイカサマを使用した

その事実に驚いて周りの生徒がざわつき始めた


「くくく..先生..この条件に乗ってくれたら先生のイカサマを水に流してあげますよ」

「ほっ本当かっ!」

「この675万をトリプルダウン」

「2025万のレート..!」

「おっおい!?この学園でトップ3に入るくらいの賭博金額だぞーーーッ」

「...さらにっハウスルールにもトリプルダウンだ..これが私が提示する条件」


無論先生には拒否権はない

過半数以上がこの条件を認めた時点で

一条に拒否権はなくなる


さっきの試合は無効試合となった


このレートでイカサマを使って私は

こいつらを殺す

殺せる


ピンゾロだピンゾロを出す

使うのは磁石


奴らのサイコロをあらかじめにイカサマサイコロにすり替えた


支配が始まる前にこの机のに電池式の磁石を机の中に仕込んだ


右手のポケットの中に入っているボタンを押せば..奴らはサイコロの出目が必ず4になる


つまり二人から9億を奪い取る

9億という想像つかない大金を取る

くくく...一条はともかく先生がこんな大金を持っているはずがない


指や腕を代わりに奪る?

いいや..家族の命をもろとも全てを奪い取る

負けたら全てを払わないといけない

一銭を残さずに

これがこの国のハウスルールだぁ


こんな高レートの賭け試合を一目見ようと何十人何百人が周りに集まってきた


イカサマがバレたら終わるな学園生活(賭博生活)


前試合もオールマスターを務めていた生徒が責任と言う重みに耐えきれず廊下へ向かって叫びながら走っていた


「...っちクズがカスが逃げたなテメェの代わりなんていくらでも居るんだぞっ!」


逃げた生徒に向かって先生は先生と思えないほどの暴言

焦っている証拠だ


「おっ俺がオールマスターをやってやるっ」

「...夜崎...」

「入業式そうそう物凄く高いレートの賭博が始まったからさ...まさかと思って此処に来たんだよ」

「ふーん...良い度胸しているガキじゃねーか」

「...話は聞いたのか」

「あっあぁ..ルールにトリプルダウンするって話だろ」

「...」


私は軽く頷いた


「そっそれではハウスルールを説明する」

「...」

「ピンゾロが45倍!シゴロ36倍!ゾロが27倍!ヒフミが即負け45倍払い!目無しは36倍払いだ!お互いの了承で掛け金の変動は許可する..最下位が最上位に払うを仕組み..だっ(言い切ったぁああ)」


このレートで焦らずに言えるなんて...“幼馴染”として見て感激よ!1年の時と全然ちがう!


「そっそれでは賭け金を口に上げて下さい」

「2025万よ」

「にっ2025万っだわ」

「2025万だ」


集まってきた人々が一斉に黙り込んだ

金という名の口封じ

何かあったら責任を負わないといけないと言う”圧“


「それでは初めて下さいっ」


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