第4話 強さを求め

穂香視点

私と圓城寺姉妹が学園に通い初めて一週間がたった。

私達は最初自分の能力を把握することと、ハンターについて知ることから始めた。

私に発現した固有能力は味方を回復したりバフをかけたりするものだった。

回復系の固有能力は悪意など不の感情を抱いてる者には発現しないらしい。

圓城寺姉妹は姉が炎を操る能力で妹は筋力強化などのパワータイプの能力が発現したらしい。

学園が終わった後私達はこれからについて話し合うため私の部屋に三人で集まった。

「陸くんをどうやって取り返すか考えなきゃ!」

「先生がイリーガルハンターとハンターの遭遇率が最も高い場所は異界って言ってたぜ」

圓城寺凛香は兄の前以外では男のような言葉遣いになるのを知っているので他の二人は大して驚く様子はない。

「異界に行くにはどこかの隊に所属する必要があるけど、どこに行くつもりなの?」

ハンター協会はハンターたちに隊を組ませて異界へ送り出す。

強力な能力を持ったハンターでも一部のハンターを除いて単独では異界の探索は死亡率が高くなりすぎるからだ。

そのため、5〜20人多いときは50人ほどの人数で隊を組む。

現在日本には6つしか隊が存在しない、そのため陸一人を探すために隊を動かすことができない。

そのことを三人は知っていた。

「新しく隊を作ればいいのよ」

「つまり私達のうち誰かがハンターライセンスそれもA級以上を取らなきゃいけないのかよ」

新しく隊を作るにはいくつか条件がある。

1 隊の隊長となる者のハンターライセンスがA級以上である

2 隊のメンバー平均のハンターライセンスがC級以上

3 他の隊の隊長からの承認を三人以上

他にもいくつかあるが、この三つが隊を作るうえで最も難しい条件だ。

三番目の条件は一昨年にできたばかりだそうだ。

ハンターライセンスはS〜F級まであり異界へ行けるのはD級からである。

「違わよ、みんなでA級になるのよ」

「ハンターライセンス以前にメンバー集めはどうすの?」

「そんなのあとから嫌でも集まるわ」

「だったらとりあえず今は私達が強くなればいいんだな!」

その後お互いが持っている情報を交換して第一回陸くん奪還会議は終了した。

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