怪異ホイホイな俺の後輩がチート過ぎるからちょっと聞いてくれ

波野夜緒

第一章 呪いの手紙 〜○○撒いときゃどうにかなる〜

第1話 プロローグ

俺は生まれながらに霊感があるうえ、怪異───つまりは人ならざるものに好かれるタチだった。

理由は不明。というか、そういう体質だとしか言いようがない。


生まれてからかれこれ14年。

ある時は時空の狭間にある異空間に連れていかれ、ある時は幽霊の群れに追いかけ回された。

夢でも、幻覚でもない。

だって俺はその度に怪我をし、入院することもしょっちゅうだったのだから。

本気で何度も死にそうになったが、その度に命からがら逃げてきた。

怖くて、苦しくて、辛くて。

誰も共感してくれない、自分にしか分からないという孤独と疎外感。

こんな人生辞めてしまいたいと思った。

もし生まれ変わったら、霊感なんて1ミリもなくて、怪異からも嫌われるような人間になってやる。

ずっとそう思っていた。


───昨日までは。


「大丈夫です、先輩。こういう時はエロ本撒いときゃどうにかなります」

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