(いみエモ話)う・ま・い・ぞー!SF的な日替わり定食を出す店に、いってみたら…!

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 男2人、ネットでうわさの店にいってみた。それも、深夜を回るころ。その時間限定で、アレを注文して、あんなことが起こるとは。

  (いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

    ☆

 ひひひ。

 おいしい物は、好きですか?

SFの時空は、気まぐれ。

 過保護世代の悩みを聞いてやるのも、気まぐれで、メンドーな時間だ。

「努力ができないと、きついぞ?」

 「やっぱり、そう言うんですか…」

 「お前には、落とされても泣かされてもはい上がってきた経験がない」

 「…」

 「過保護で生きすぎ」

 「だって、仕方が…」

 「仕方なくない」

 彼がアドバイスをしている相手は、20歳近くも年下の男。

 彼とは、同じ高校の出身者。

 後輩として、放ってはおけない。

 「…まあ、がんばれ」

 「あざーす、先輩!」

 「そういう言い方、むかつくがな」

 ゆ✕りな後輩ほどかわいいと、割り切るしかなかった。

 「先輩?ホント、生まれ変わりたいっすよ…」

 キタ-!

 この世代は、すぐニこう。

 言うよな。

 生まれ変わっても、努力ができなければ、妖精のような働かないおじさんになるだけなのに。

 「世話の焼けるやつだ。…そうだ」

 そのとき彼は、こんなうわさの店があったことを思い出す。

 「深夜にいくと、生まれ変われる店があるらしい」

 いってみるしか、なさそうだ。

 後輩の願いが、叶えられるんじゃないか?

 「でも、なぜ深夜限定?…まあ、良いか」

 本当に、深夜に後輩を連れ、うわさの店にいってみた。

 「先輩?24時間営業なんですか?」

 「らしいな」

 キャンプで使う、丸太小屋のような店に着いた。

 「いらっしゃいませ」

 声をかけてきたのは、パッと見、シェフのような年輩女性。

 ここは、飲食店?

 「ちょうど、良い。腹が、減っているところだ。昼飯、抜いていたもんな」

 「ですね」

 「もう、深夜 0時をまわる時間か」

 席に着き、メニュー表を広げる。

 「ご注文は、お決まりでしょうか?」

 この店は、その女性が 1人で経営しているようだ。

 「生まれ変われるシェフの気まぐれ日替わりセットというのを、 2つ、お願いします」

 「かしこまりました。ただいま、調理いたします」

 SF時間が、ゆらいだ。

 「お待たせいたしました。当店独自のセットでございます。サラダの上に、イチゴ豆腐とやばいカレーをかけ、ライスをまぶしてから、オーブンで焼き上げました」

 「いただきます!」

 「いただきます!」

 ぱくっと、一口。

 「バブー!」

 「ちょっと、何?あたし的には、萌えないんですけど!」

 何、これ?


  (この話の意味)

 謎のメニューの名前を、思い出そう。

 「生まれ変われる、シェフの気まぐれ日替わりセット」

 それは、その名の通り、深夜 0時をまわる(日が変わる)タイミングで生まれ変わるSFメニュー。

 食べたとたんに、あたり一面に、気まぐれな時空が発生。

 その場は、40年前の日本に戻ってしまったらしい。

 彼は、赤ちゃんに戻り…。

 シェフは、女子高生に戻り…。

 後輩男子は、生まれる前の姿に戻る。

 と、いうことはだ。

 当然、後輩男子は消滅。

 これで、スッキリSF的。

 エモいなあ。

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