第34話 師匠
「えーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」
ユリナは目が覚めて事情を説明すると、某お祭り男のように叫んだ。
意外と元気だなこいつ。
「え?え!?まお...魔王!?が、師匠?私達の?え??.....は?」
混乱しすぎじゃない?
まぁ初代勇者が倒したっていう子供の頃から知っていた常識が覆されたんだから無理もないか。
しかもこのビジュだしな。
余計驚く。
「ハッハッハー!面白い小娘だな!ユリナとか言ったか?貴様は今日から我の弟子じゃ!存分にしごいてやるから覚悟しておけ!」
「ヒィ!た、助けてくださいイスカさん!!私殺されますよこれ!」
「安心しろ。お前が死ぬ日が俺の命日だ」
「いやいや、何決まったみたいな顔してるんですか!?全然決まってないですよ!だいたいイスカさんはこういうところが......」
「え、待って?この状況で説教始まるの??それはちょっとキツイんだけど.....」
「うるさいです!そこに座りなさい!」
「.......ハイ」
「ハッハッハー!!仲が良いなお主等!さては付き合っているな??」
「え?付き合ってませんが?」
「え?」
「え?」
2人とも頭の上にはてなマークを出している。
そうなんだよなー。まぁ俺もユリナのことは好きだし、ユリナも俺のことを好いてくれているという自覚はある。
俺は鈍感系主人公じゃ無いからな。
【読心】もあるし。
ただなんとなく言うタイミングを失ったと言うか....もうこのままで良いんじゃねみたいな感じにはなってるんだよな。
「あー付き合ってないのは本当だぞ」
「ほ?そうなのか?見るからに付き合ってそうな雰囲気を出していたから勘違いしたわ。」
「そ、そんなふうに見えましたか?」
「うむ。なんというか、付き合うを通り越して、滲み出る夫婦感があったと言うか....」
そこまでか?割と普通に過ごしていたんだが....。
チラッとユリナを見ると、顔を赤らめて、地面に座り込んでいた。
めちゃくちゃ照れてるじゃん。
嬉しくもあったし恥ずかしくもあったんだろうな。俺と自分が周りからそう見えてることが。
また今度そういうことを言う機会を設けるとするか。
いつまでも曖昧な関係は嫌だしな。
「まぁ良い。今日からお前たちを我がビシバシ鍛えてやろうではないか!死ぬほどキツイかもしれんが、確実に強くなれるぞ!我が鍛えるからには世界最強くらいになってもらうからそのつもりでな!返事は!」
「「はい!」」
「はい!師匠だ!もう一回!」
「「はい!師匠!」」
「よし!それでは今からボスと百連戦だ!」
「えー」
「ブーブー!!」
「黙れ!早くいけ!でないと、終焉級の魔法を放つぞ!」
「「はい!師匠!」」
これは死んだかもしれん。
そうして、最強の魔王に弟子入りが決定した俺たちはとりあえずボス百連戦に挑むのだった。
あとがき
これで第三章は終わりです。
次から第四章へと入ります。
明日はちょっと忙しいので更新ができないかも.....
更新はできればしたいので、いけるなと思ったらします。
よろしくお願いします!
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