第25話 昇格試験・後半

昇格試験でレイと話した翌日、最終試験のために森に集まっていた。


今日は盗賊狩りをするらしい。


今日討伐する盗賊は、今までアジトがわからなかったベテランの盗賊らしく、人を何人も殺したりしているそうだ。

昨日になってアジトがわかったため、せっかくなら昇格試験で使おうとなったらしい。

ベテランだが、強いやつでD級らしいので、俺たちでも問題ないと思ったのだろう。


だが、一応保険のためにB級冒険者が来ていた。


まぁこれで盗賊を逃がしたりしたら、ギルドの信用がガタ落ちな上に親族を殺された人からの恨みがヤバそうだしな。つけなかったらそれはそれで大問題だ。


今回の試験で人を殺せなさそうなのが2人いるんだよなぁ。


一人は正義感が強いみたいな感じの自己中だ。


あいつはなんか「人を殺すのはいけないことだ!」とか言って殺すのを邪魔してきそう。奴隷制度に対して、「なんてひどいことをするんだ!今すぐこの人たちを解放しろ!」とかなんとか言ってそうなんだよなぁ。めっちゃ面倒くさいな。


もう一人はショタだ。

なんか...まじで小さい。クソちっこい。130センチくらいしか無いんじゃないかってくらい小さい。そして顔も女の子っぽい。

コイツはビビって殺せないだろ。


何で男かわかったかって?【鑑定】したに決まってるだろ。


ちなみにさっきの自己中も俺の想像と大分合ってると思う。【読心】で心読んだときも同じようなことを思い浮かべて、何がいけなかったんだ?僕の行動は正しかったはずだ。とかなんとかほざいてたからな。




「お前ら、そろそろ出発するぞ」


おっと、始まるか。

俺の予想はあってるのかな?




数分後、俺の予想は一人だけ違っていた。

その一人は....













「ハハッ!楽しいね!盗賊さん!もっと僕と遊ぼうよ!!」


ショタあらため、フィスくんだった。







フィスくんは、盗賊のアジトに着き、盗賊たちがこちらに気付く前に襲撃をかけるときにはもうすでに人格が変わっていた。


いきなり「ハッハー!皆殺しだぜ!!」とか言い出すから、俺もびっくりした。

女の子みたいな顔と身長の子が、急に「ハッハー!」とか言い出したら、「どうしたの!?壊れちゃった!?」ってなるだろ。


その後もびっくりするくらいのハイテンションで盗賊をなぎ倒していた。


すごいな。あいつ。




逆に予想通りだったのが、あの自己中。ジコチュウ・シンだ。

なんか名前まで自己中で笑ったわ。しかも貴族。何で冒険者やってんだよ。まじで。


あいつは、俺の予想とは少し違うが、襲撃を仕掛ける前にみんなを集めて、なんか演説をし始めた。あいつ曰く「たとえ人を殺していたとしても、殺すのは悪いことだ」

とかなんとか言い出したので、俺が意識を刈り取って、身ぐるみ剥いでそこら辺に捨てた。


意味わからないだろあいつ。謎理論を展開してきたんだが。


人を殺した人を殺しちゃいけないとかどんな考えだよ。

先手必勝じゃねぇか。

先に人を殺したら、自分は殺されない。頭沸いてるだろ。


まぁあいつは確実に落とされるだろうな。




次の日、俺は無事、B級に上がることができた。


ちなみにあの自己中やっぱ各地で問題起こしてるらしいわ。

やっぱやばいなあいつ。頭がおかしい。









あとがき

無事B級に昇格です。フィスくんは問題児ですね。

人を殺すときにちょっと気分が高ぶっちゃいます。

顔は可愛いですけどね。

=ε=(۶`∀´)۶ ヒャッハー!!

  ⬆

フィスくん

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る