第83話 詠唱とは
「くそっ、昨日はひどい目に遭ったぞ……お気に入りの服だったのに鳥のせいで! 嫌なことは忘れて魔法の授業を受けよう」
決意を新たにするカストール。
「あ、外で鳥が飛んでる」
何気なく教室の外を見た他の生徒が呟いた。
次の瞬間ガシャン、と教室の窓を突き破って入ってきた鳥はカストールの上までやってきた。
「おい、まさかやめろォォォ!」
ポトッと落ちてくる鳥のフン。
慌てて席を立って避けようとしたが、椅子に足が絡まりしりもちをついたカストールの服にフンが落ちた。
「クソがぁぁぁぁ!!」
毎日どこにいても一日一回爆弾を落とされるカストール。
やがて平民が着るようなみすぼらしい服で登園せざるを得なくなり他の生徒にバカにされるのであった。
◇◇◇
この学園は別に制服はない。
だけど実家の爵位に応じた服を着てくるものらしい。
ここは魔法を学ぶところだからだいたいは家紋の入ったローブで、あとは質感とか見た目が大事だ。
それはともかく講義を受けよう。
なお、講義は自分で適当に選んで出席するスタイルで固定されたクラスはないので顔ぶれは毎回異なる。
一応そうでないコースもあるらしいが多分僕には関係ないだろう。
「魔法の基礎は詠唱です。自分の発現したい効果をイメージするのです。たとえば、『冷厳なる氷剣よ、我が敵を貫け、アイシクルソード!』」
教官の手から氷の剣が発生する。
とたんに教室の温度が下がった。
「と、このようになります。詠唱自体は特に決まった言葉はありませんが、その者の個性に従った言葉であれば効果を発揮しやすいのです」
そう言って教官は氷の剣を消し去る。
「とはいっても、自分の実力に見合わない強い言葉を使うと効果が弱かったり、そもそも発動しないことがありますので気をつけましょう」
◇◇◇
「ここで魔法の実践をする! アランは前に出ろ」
「はい」
さっきの講義とは別の教官なんだけど、何でいきなり名指しなのか。
「みな、覚えた魔法をアランに向かって撃っていいぞ。平民の冒険者で頑丈なはずだから大丈夫だ」
ん? 言われてることの意味がわからないよ?
「やめてください、いつもどおり私を実験台にしてください!」
そこへ女の子が割り込んできた。
質のいい服を着ているのだけどいつも標的にされてるの?
「おいおい、ラティール商会のお嬢様が同じ平民をかばうのか? せっかく黙ってれば怪我しなくても済んだのにな!」
その場にいる生徒がそんなことをいい彼女を嘲笑う。
ああ、平民だからなのか。
気の弱そうな女の子なのに僕をかばうとか、その言葉に甘えるわけにはいかないな。
「ありがとう。でも僕は大丈夫だから」
「でも……」
「きょ、教官、確かこいつギース公爵様の推薦だって聞きましたよ! 実験台にしても大丈夫なんですか⁉」
生徒の一人がおそるおそる教官に確認する。
貴族の後ろ盾がない商会の女の子なら的にしてもいい、って言ってるよねそれ。
「かまわぬ。公爵様のただの戯れよ。平民などいくらでも替えがきくからな。むしろ実験台を提供してくださったと考えるのだ!」
何をどう考えたらそうなるんだ。
実験台がほしけりゃ魔法耐性のある案山子を要求すればいいだけでしょ。
「「「わかりました!!」」」
そういうと火やら水やら石やらが飛んでくる。
まさか教官がいいって言ったからそのまま考えなしに魔法を撃ってきたのか?
◇◇◇◇◇◇
スキル:【リバース】【神眼】【剣神】【怪盗紳士】【暗黒魔法】【岩鉄魔法】【神聖魔法】【時空間魔法】【灼熱魔法】【凍氷魔法】【マジックハンド】【誘惑】【痛覚緩和】【状態異常完全耐性】【炎精霊の守護】【幻魔】【疾風迅雷】【闇精霊の守護】【怪力乱神】【雷神剣】【強運】【晴嵐魔法】【謙虚】
ランク:シルバー(アリサ:ゴールド)
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