彼女からの助けを求めるショートメール
カリナ〈仮名〉
第1話彼女からの助けを求めるショートメール
オレには彼女のナオミが居る
オレの名前はタタシ
そんなある日
ナオミからメールが届いた
〈今日は
タタシの誕生日のお祝いの準備するから
なるべく遅く帰ってきてね!〉
オレ〈楽しみに待ってるよ!〉
返信をした後
そのまま何事もなく時間は過ぎていき
夜になった
「ただいまー」
雨の降る中
家へと帰宅し
ドアを開けると
部屋の中は真っ暗だった
「何だよw明かりもつけないで」
歌いながら
ろうそくの付いたケーキでも持って
オレに火でも消させるつもりかっw?
だが
ナオミは現れない
「・・・?」
照明をつけオレは
部屋の中を見渡す
「ナオミ・・・??」
彼女のいる気配はない・・・
そういえば鍵も閉まってたし
ナオミが
いつも使ってる花がらの傘も玄関に無い
この雨の中出かけたんだろうか?
何処行ったんだろ?
テーブルに並べられたごちそう
部屋全体に垂れ下がる飾り
今日1日は
確実に居た形跡だ
その時
彼女から丁度メールが届いた
メールの通知音でオレはそれに気づく
〈タタシ助けて!〉
メールの内容は彼女が助けを求めてるものだった
オレは驚く
まっまさか出先で事故にでも遭ったんじゃ⁉
オレ〈どうしたんだ!何かあったのか⁉
今何処だよ!〉
慌てて返信を打ち込む
だが送信したその時
メール送信の通知音がすぐそばで
聞こえたのに気がついた・・・
・・・
聞こえた壁の向こう側は
・・・寝室
「はぁ・・・
アハハハww!」
ため息からオレは大声で
笑った
「何だよwったく
オレ今日誕生日なんだぜww
笑えない冗談なんかメールでよこしやがってww」
玄関も鍵を締めて傘まで隠して
あたかも出かけたかのように居ないふりまでして
とんだ酷いサプライズだなw
彼女の助けを呼ぶメールはぜーんぶ嘘だったんだw
安心したその時
オレの居る部屋のドアが開かれ
血で真っ赤に染まった花柄の傘を持った見知らぬ男が入ってきた
「オレがナオミちゃんのフリまでして折角メール打っておびき出そうとしたのに
何で助けに来ないのぉおぉおおぉぉぉおぉオマエは彼氏失格!死ねえええええええ‼」
そしてそのままオレは傘で突き刺され
その誰だかわからない男は
逃げていった
翌日
リビングからオレの遺体と寝室からナオミの遺体が
発見されニュースに載った
彼女からの助けを求めるショートメール カリナ〈仮名〉 @inaniwaudon
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