残酷描写のこととか

 残酷描写って一言で括られないような種類がありますよね。


 今私が投稿しているお話は、結構必要のない側の残酷描写がある方だと思います。残酷な世界ですよっていうアピールとしては必要かもしれませんが、そもそもそこまで残酷な世界は皆求めてないというか。


 ああ、「私の作品が読まれてない!こんなのおかしい!」とかそういう話じゃありませんよ。あくまで語りたいのは読者ベースの話です。


 基本的にファンタジー作品での残酷描写は、悪役がすること、そしてその復讐として行うこと、あとは身を守るために仕方がなく、という感じがします。


 現実の屠畜とか病気とか、その手の言及と同じように基本的には避けたい人が多いのでしょうね。


 残酷な作品読みたいなーって思っても、大したことない事が多いです。残酷なのではなく、ただ単に悪役がたくさんいるだけというか。


 別にグログロのドロドロが見たいという話ではないのですよ?そこまで行くならばむしろ容易に作品が見つかりそうです。

 それにそうしたモノは現実で多く目にして来ましたので、お腹いっぱいです。



 私も気を付けている、というか多分出来ていないんですけど「現実的である」の線引きが難しいという話と似ているかもしれませんね。


 あまりにも現実離れしてご都合主義でいると「はいはいそうですか、もう何でもありですね」となってしまうのでつまらなく感じるわけですが、あまりにも現実的にしてしまうと「娯楽で読んでるのに、こんな苦しい想いしたくない」となってしまいます。ついでに「なんのアンチテーゼか知らんけど説明長いわボケ」となります。ごめんなさい。


 同じようなことで、残酷なものが見たい人たちにとって「え、これで残酷なん?」となるラインと「うわやば、残酷とかじゃなくもはや気持ち悪いだけでしょ」となるラインがバラバラです。

 結局安パイであり文句は言われなさそうな「悪役がやる残酷描写」が一番良いのでしょうね。


 個人的には、もうちょっと残酷でも良いのよ?と感じる作品が多いです。




 近いようで別かもしれない話なのですが、「死ぬ」「殺す」という表現を使わないのも違和感があります。


 代用として「倒す」みたいなものが多く使われていますが、これを文章で読むとその倒された人物が死んだのか分かりません。どうしようもない悪役であり消えて欲しいのに、死んだかどうか曖昧なままなのです。


 「脅威は取り除かれた」みたいなことを言われても、仮に捕縛され生きている状況であるならば、私としては全く脅威が取り除かれているようには思えないのです。

 現実ならともかく、ファンタジー作品の牢獄などたかが知れていますからね。金属製の檻など序盤のキャラですら何とでもなるでしょう。檻がいくら丈夫だとしても、あの手この手がある。だってファンタジーですからね。


 つまり、「殺す」必要があるのです。そこを遠回りにしてしまうのは違うと思うんですよね。


 文章に限った話ではなく、むしろ動画とか他の表現方法の方が「殺す」という言葉を避けていることもあるかもしれませんが、これも同様に意味が分かりません。

 ガイドラインなりでそうなっていればもちろん従う他ないのでしょうが、そんなに避ける意味あるのかなと。


 もちろんある種過激な事柄だとは思います。でも、過激な表現ではないでしょう。


 倒すということを表現しようとして「殺す」と言うのなら、まあこれは過激な表現ですね。嫌がるなど好きにすれば良いと思います。


 でも、殺されたということは、殺されたということです。決して倒されたわけではありません。

 倒されただけでは死が確定しません。完全に別の意味です。



 また過激な事柄であったとしても、生存競争では必要なことです。すべての生き物がおてて繋いで仲良しとはいきません。動物なり植物なりを殺します。

 新たな世界を想像して創造して、そこに一切殺しがないなんてことかなりのレアケースですよね。


 普通に使えば良いじゃん、と思ってしまいます。

 変に遠回りな表現をして曖昧にするのは勘弁してくれ、と思ってしまいます。

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なのったの日記 @nanotta

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