五章 六点リーダー
〔後の先:新事実〕
亜紀の悲鳴をききつけて、二階の階段から秋田、奥の廊下から加古があらわれた。宇田川はシンポジウムの途中らしい。
〔間四件の一:状況文〕
現場を調べる。死体の見つかった部屋内のカギは二本あり、ひとつは成海、ひとつは室内から発見された。事実上の密室である。
〔間四件の二:状況文〕
成海は休憩室で、被害者の部屋にコチドリがはいった話をきいた。被害者はコチドリを捕まえるために、天井裏に顔をいれることが考えられた。
〔間四件の三:状況文〕
多目的研究センターの外から天井裏をとおって、三浦の部屋につうじている事実は、関係者のなかで、六人だけが知っていた。
〔間四件の四:観察文〕
成海と藤堂は、多目的研究センターの外に出た。ダクト排気口を見た。天井裏はせまく、160センチ前後の者しか進めないことがわかった。
〔先の後:仮説〕
藤堂はあえて、楽観的な展望を述べた。一連の事件は半グレ集団の内輪もめであり、犯人には白い蠍のタトゥーが彫られている。その人物にはアリバイもない。現場の遺留物から特定できると考えていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます