人生の全てが瓦解した日

羽弦トリス

全てが瓦解した日

昨日、家族と食事会のちょっと前に、嫁さんから人気の無い所に連れていかれ、「離婚しよっ」と、言われた。

僕はショックだったが、いつかは言われるだろう思っていたので、取り乱しはしなかった。

僕は8年前から、DVを受けていた。始めは暴力、そしてネグレクト。

どこに行っても、嫁さんはお姉さんと喋り、僕とは喋らない。

だけど、嫁さんでいてくれるし、子供がいるから、我慢した。

仕事だって、周りが心配する中パートを始めて、一般就労しようと思った。

だが、離婚するなら、何のために働くのだろうか?と、色んな事柄が瓦解したようだ。

さすがに、今日は仕事を休んだ。


DVを受けているのだから、離婚しても良いじゃないか?と、思ったりもする。

でも、僕はDVよりも酷い仕打ちを嫁さんにしたと思う。

結婚と同事に、統合失調症になり嫁さんばかりに頼った。

こんなだから、捨てられるのは当たり前だ。


息子が高校卒業と同事に離婚と言う事になった。

後、4年後。

離婚するのが分かっていて、どうやって本来の精神的安静が出来ると言うのか?

僕はバカだから、昼になったら酒でも飲もうと思っている。

良いタイミングで、千茶が遊びに来ていた。

千茶に慰めてもらった。子供のように。

昨夜は、嘔吐してしてしまった。


病気は仕事も家族も奪って行く。

誰を責めようにも、悪いのは僕だ。

余命宣告を受けた気分だ。

今日、思いっ切り飲んで、もう嫁さんの事は忘れてしまおう。

息子だけが僕の生きるカテである。

ネグレクトを受けながら、闘病して、挙げ句離婚。

生きる気力を失いかけている。

だが、僕は負けない。

仲間がたくさんいるからだ。土曜日はどう飲み会の席で振る舞えば良いのか分からない。

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人生の全てが瓦解した日 羽弦トリス @September-0919

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