26歳OL、美少女JKヤクザの情婦になる
生獣(ナマ・ケモノ)
※ 第1話 出会い
私の名前は安田 ひな子。
ごく普通の26歳のOLです。
そんな私は今、コワモテの男達に拉致されてホテルの一室に監禁されています。
「んんっ、おぁぁ……っ」
手足を縛られ目隠しをされ猿轡をされヘッドホンをされ……何も状況が分からない私はベッドで寝かせられたまま、不明瞭な声を上げて泣く事しか出来ない。
怖い
なんで? 誰か助けて……
どうして私がこんな目に遭わなきゃいけないの……っ
「んんっ、んんん」
私はベッドの上で身悶える。
周りに誰が居るのかすら分からない。じっと待っているのも怖い。
あぁ、いったいどれぐらいの時間が経ったのだろう。
ふいにヘッドホンと目隠しを外され、視界が開けた。
「んん……?」
「こんばんは、安田 ひな子さん」
想像とは遥か違う可愛らしい声に驚きながら、私は恐る恐る声のする方へ顔を向ける。
そこには……とんでもない美少女が居た。
「んんっ、んんん!」
私は驚きと喜びで声を上げた。
何者かは分からないけど、こんな可愛らしい女の子が私を助けてくれた!
だってだって、こんな子がヤクザの仲間の筈ないもの!
きっとそうだ。この事は私を助けに来てくれた天使様なんだ……!
そんな感動の中、彼女は私の猿轡を取った。
「んあっ……はぁっ、たっ、助けてくれてありがとう……!」
久しぶりに解放された口で真っ先に紡いだのはお礼の言葉。
そんな私に彼女は目を丸くしてクスクス笑った。
こんな仕草ですら愛らしく、本当に天使みたいだ。
「ふふっ、どういたしまして」
「それで、あの……貴女の他には誰も……?」
「えぇ、私1人ですよ」
「あぁ……ありがとうっ」
良かった! やっぱり彼女が私を助けに来てくれた天使様なんだ! と私が感動していると。
彼女はその無邪気な笑みを浮かべたままこう言った。
「……もし私が貴方を誘拐した連中の仲間だと言ったら?」
「……………………えっ?」
「ふふ。仲間、というのも不適切だったでしょうか? 正確には私の部下、ですね」
「っ、ど、どういう……」
混乱して言葉の出ない私に天使様……もとい彼女はクスクスと笑い続けた。
「どうもこうも、貴女をここに連れてくるように指示したのは私ですよ?
ふふ、申し遅れました。私はこの地域のシノギ……仕事を任されている、鳳(おおとり)組の幹部……鳳 高嶺と言います。
よろしくお願いしますね? 安田 ひな子さん」
「な、な……っ」
まさか。
こんな天使みたいな可愛らしい女の子が?
しかも鳳組と言えば一般人の私ですら知っているほど有名なヤクザ……!
そんな凄い組の幹部だなんて……っ
「さて、と。そろそろ本題に入りましょうか」
「ほ、本題……?」
「中野 浩介がウチの系列店から借金をして高飛びしました。
つきましては連帯保証人である貴女に借金を支払って頂きます」
「いっ、いやっ!」
「嫌? そんな選択肢は存在しませんが?」
「そ、そうじゃなくて……私、中野さんとはもう別れてて……」
バチンッ! と頬を叩かれた。
「きゃっ」と悲鳴を上げる私に覆い被さり、私の顔を覗き込む彼女……高嶺さん。
その目はゾッとする程冷たくて、睨まれただけで全身が硬直してしまう。
「ひっ……ひぃっ……」
「そんな言い訳に何の意味も無い事は分かりますよね?」
「ご、ごめんなさ……」
「聞こえませんよ? もっとはっきり」
「ごめ、なさ……っ」
また叩かれる。
怖い。怖い。怖い。
誰か助けて……っ! そんな私の気持ちを無視するように、彼女はニッコリと微笑む。
その笑みはまるで天使のような愛らしさなのに、それと同じぐらいに恐ろしくて私は震えてしまう。
そんな怯える私にゆっくりと覆い被さり、耳元で囁いた。
「さて、それでは立場を理解したようですし……返済額と返済方法について話し合いましょうか。
貴女が支払うべき借金は約2000万円です」
「にせんまんっ⁉︎ む、無理です!」
「でしょうね。なので返済方法を考えましょう」
「へ、返済方法……?」
「例えば……ここ」
「ひっ……⁉︎」
高嶺さんが私のお腹を撫でて来る。
そのゾワゾワする感触に思わず悲鳴を上げた。
「臓器を提供して頂けるなら纏まったお金を用意する事は出来ますが……」
「そ、そんなの無理……っ」
「それは困りましたね……でしたら、稼げる仕事に転職されては? ウチの系列店をご紹介しますよ」
「ど、どんなお仕事なんですか……⁉︎」
「平たく言えば風俗……ソープかSMクラブのM嬢などでしょうか。
特にハードなプレイを許容出来るM嬢は少ないので重宝されますよ?
関節を外されたり爪を剥がされる事に耐えられるならかなり稼げると思います」
「う、嘘……っ、嫌です……っ」
「では直接オークションにかけますか?
上手く行けば大金で落札されるかもしれませんね。
まぁ買われた先で五体満足でいられる保証はありませんが」
「いやっ、いやぁ……」
「はぁ……」
高嶺さんは一つため息を吐いて……私の前髪を掴んだ。
「い、痛っ……」
「良いですか? 貴女は債務者なんです。
だからわざわざこちらから返済方法を提示してあげているのに、あれは嫌これは嫌と……
あまり舐めているようなら、手脚を切り落として歯を抜いて喉を潰して……男性のオモチャに作り変えてあげても良いんですよ?」
「ひっ……ご、ごめんなさいごめんなさい! お願いします! 酷い事しないでください……っ!」
私は恐怖のあまり年甲斐も無く大声で泣き叫んだ。
余計に不興買うかもしれない……なんて考える余裕すらない。
「ふむ……」
そんな私を見て高嶺さんはニヤリと笑った。
「では……特別にもう一つの選択肢を提示してあげましょう。
先の三つよりも遥かに楽な仕事ですよ」
「ひぐっ……そ、それは……?」
「私の奴隷ですよ」
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