詩集『扇情的な身体』

ヒニヨル

一肌目『わかっていても』

薄い唇を見る

きっと、このひとは

わたしを深くは愛してくれないと

気がついていた


だからあなたと

肌を重ねる時には

少し涙を流す


そして、わずかに開いた唇に

わたしを押しつける


我儘わがまま

ふしだらな

報われないこの気持ちを。



     Fin.





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