5首目 なずな

静かなる


逢魔が時(おうまがとき)と


なりにけり


点描(てんびょう)のごと


群れ咲くなずな


〔解説〕

「逢魔が時」は、

夕暮れ、黄昏のことです。

「なりにけり」は、

「なったことだなあ」

という意味です。


その静かな

逢魔が時の

薄暗がりのなかに

浮かび上がる

無数のなずなのはなびら。

それはまるで、

白い点描画のようでした。



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