第174話 総力戦④

運命の第4セットがまもなく始まる。


黒鷺はこのセットからメンバー変更だ。


ここまでフル出場を続けた夕凪を一旦下げ、北野が復帰する。


すっかり彼も黒鷺のスタメンに馴染んだなぁと親目線で試合を見守る。


第4セット開始を知らせる安っぽい恒例の電子音が鳴り響いた。


今回は黒鷺のサーブからスタート。サーバーは天井サーブの松本だ。


しかしこの天井サーブは武器としては使えるのだが致命的な弱点がある。


このサーブは慣れられるとそこまでの威力を発揮しない。


むしろすぐに攻撃に移られる可能性も高いかなりリスキーなサーブだ。


対策されると効果が発揮しづらいため天井サーブを使う人自体が少ない。


松本のサーブも対策され、クイックで相手に1点を取られてしまった。


第3セット終盤以降、東大附属に流れが行きつつある。


この流れは断ち切りたいが、相手はそう簡単に断ち切らせようとはしないだろう。


「先輩、この状況をどう見ます?」


と夕凪が話しかけてきた。


「正直相手に流れが行きかけているな...かなり厳しいかもしれない。」


と答えた。


その後も押されがちな状態のまま相手に8点目を奪われ、テクニカルタイムアウトになった。


タイムアウトで気合を入れ直し、次のプレイに全力を注ぐ。


そしてここで選手交代だ。

桂・松本に代わって俺と夕凪が復帰。


さあ、燃えていこうか!

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個人的に北野くんが好きなキャラだったので出しまくってたらもう黒鷺の主要メンバー級くらい登場させてしまってた件

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