第81話 帰省⑦
意識が戻ったのはちょうど大月付近。
「鹿と衝突したため、安全確認を行なっております。このため、列車遅れますことをお詫びいたします。」
という車内放送が聞こえた。
うわまじか...鹿と衝突か。
正直、都心についてからの安全策はいくつか持っていた。しかし甲府も出発してしまった以上、都心へ向かえるのはこの中央本線だけだ。
僕には鹿さんの安全を祈ることしかできない。
そして20分ほどすると運転再開。
しかし特急あずさはサイトを見ると25分遅れらしい。
これは...八王子あたりの乗客が多くなりそうだ。
しかし、凶事はまだ続く。
中央本線が高尾〜東京で運転見合わせしたのである。
理由は人身事故。
しかしこの列車は八王子まで止まらない。なので高尾に臨時停車するらしい。
妹たちを起こし、降りる準備をさせる。
何があったの?と聞かれたが、今言うと騒がれる恐れがあるため、駅についてから話すことにした。
もうこうなった以上は仕方ない。
京王線で新宿に向かうしかない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます