第7話 .アライグマ死すべし

「美味い、美味い、このドッグフードは、実に美味い」

 アライグマのスターリングは悦に浸っていた。


 ドッグフードはアライグマの大好物なのだ!


 スターリングは、筒の中に入っているドッグフードに手を伸ばした。

「山盛りだ」と言うと、また、食べ始めた。


 すると、何かが引っかかった。


 ガチコン!


「て、手が抜けない」


 そうなのだ!

 これは、アライグマに手錠をかけて駆除する罠、大田製作所さんの名付けて“アラホール”だ!


 説明しよう!


 丈夫な金属製の筒の中に餌のドッグフードを入れて、紙コップで蓋を閉める。

 何故、閉めるかと言うと、雨や露で餌が湿気ないためだ。

 そして、アライグマは手が器用!?

 この蓋の紙コップを開けて、アラホールの中に手を突っ込みドッグフードを掴んでしまうわけだ。


 すると、ガチャン! と逮捕される。


 どう足掻いても抜けない。

 そこを、猟師が止め刺しをするのだ。


 最近の猟師はメンタルもヨワヨワなので、電気を流すことが多い。


 アライグマの駆除に掛かる費用は、次のとおりだ。


1、アラホールが一万五千円。


2、電気止め刺しが、一本止め刺し三万千円。二本止め刺し三万三千円。


3、ドッグフードと紙コップ代金が若干。


 ちなみに、自治体から一体につき七千円ほど頂けます。

 セカンドライフにアライグマ駆除、君もどうだ?


「にゃんじろう、お前は先から、何を言っているにゃあ?」

「アライグマ、死すべし」

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