医者嫁日記

第107話 ありのまま生きる

旅行中、久しぶりに夫と24時間過ごしてふと思った。

この人は、ありのまま生きているんだな…と。

好きな時に歌い、踊り、暴れ、怒鳴り狂い…食べて、寝て、起きて…脳裏に流れきた単語をありのままに発言もしくは発音している。

例えそれが卑猥な言葉であったとしても、ありのまま…ただありのまま発音する。

私と過ごした年月の中でも、怒鳴り狂った事も多々。

結果警察が来ようとも、子供が裸足で警察を求め逃げ出し、そして児童相談所に保護されても…怒鳴りたければ怒鳴り、例えば〜子供が幼き時は恒例の行事であった山登りに行かないのは許さん!とクローゼットの服を全て投げつけ寝室は壊滅的。

陽気な時は酒の力に溺れ歌い騒ぎ、夜道で通報される寸前まで飲む。

自分が心地よい服を着て、もしくは心地よくなければ服を着ることもせず、風呂に入りたい時に入り、入りたくなければ自分は清潔だと言い聞かせ１日を終える。

やりたいと思えば、何でもやってみる。

手始めに株、先物取引、仮想通貨、流行り物は一通り。

一緒にやってみないか?と言われたものに首を突っ込むのもお手の物。

一級船舶免許は、学生時代に卒業旅行に行かずに取得。

私と結婚してからも、気功学校に数年。こちらは、御免状も頂いた。将来は気功で生きていきたいと言っていた時期もある。

次女の疾患を治すやら、神社の前を通ったら謎の気功体操を始めたり〜ここは気を感じる！と何処かに消えていくことも多々。

催眠術学校は、一瞬で終わり。

某巨大公園で一般の方を捕まえて、キティちゃんを振りながらキティちゃんにな〜る！と先生とやってみる。

形になったと言えば、IT関係の大学院卒業くらいだろうか…。

やりたい事に多額の投資をしてきた。

まだ、それくらいは良いとする…。

騙され、振り回され、訴えられそうになり、多額の資金も失った。それでも懲りない夫。

その調子でパパ活もしたのだろう。

可愛い子と話してみたいと思ったのか。

私が「家庭を持つ父親として、これで最後です」とパパ活のサイトから脱会させる時も…彼は「もう少し極めたかった」と言っていた。

ありのまま生きる。

勿論、彼も全てを出している訳ではないだろう…

ただ私からしたら、限りなくありのままに近い。

ありのまま…。。。