第24話 各々の帰宅
昨夜、長女が一人旅を終えて帰宅してきた。
行きは、8時間かかって私の故郷へ。
帰りは、途中列車の事故により運転見合わせになってしまった。
今日中に安全に帰宅するには、どうすべきか?
彼女は途中の一部区間、係の方に今後の普及目処について聞きながら、新幹線切符を自腹できちんと購入し帰路についた。
青春18 切符でなければ!という縛りから離れ、安全を考慮して的確な判断をした彼女に安堵。
人生も同じ。
その時々で的確な判断をすればいい。
取り急ぎ、夫に一人旅がバレる事なく遂行できた。
バレたら100倍返しだ。。。
そんなこんなでバタバタしていた矢先、夫が帰宅。
飲みかけのエナジードリンクが冷蔵庫に入ったままだった…。
冷蔵庫を開けて、そのままエナジードリンクを手にした彼は、シンクで「ニッポン撲滅!」と言いながら、エナジードリンクを全て流した。
いつもの事だ。。。
紐解くと…アメリカからこのような物が持ち込まれ、刷り込まれたニッポン人は、ドンドン撲滅していくのだ!…というもの。
その罠にかかってはならない!という彼の一貫して変わらない思想。
勿論、私も子供もそのような事は微塵も同意していない。
彼がいない時間は、ハワイアンミュージックを聞き、スナック菓子を美味しくいただく。エナジードリンクを片手に。
どうしてこのような思想になったのかは、未だにわからない。
義理の家族にそのような思想は、全くない。
彼は高校生の時、海外に留学していた事が影響しているのかもしれない…とは思う。
彼の留学は少し個性的で、世界各国から選抜して選ばれた高校生が、奨学金で教育を受けるというもの。
何というか「現代版 津田梅子」といったところだろうか?
それ故、世界中に知人が存在し、確かに個性豊かなメンバーだとは思う。
ただ、それが「ニッポン撲滅!」に直結しているとは言い難く、我々家族としても理解に苦しむところだ。
いつか家族でマクドナルドに行く事があるだろうか?
勿論、彼は我々がドライブスルーのお姉さんと顔見知りだとは、気づいていない。
娘は、来週卒業を記念してディズニーに行く。
またもや、水面下での旅路〜母の心は常に緊張とドキドキで満たされている。。。
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