「ミステリー好きなあなたへ」

「犯人はあなたですね」犯人は幼なじみの彼だった。小さな頃から仲良くて、だからおかしくなった事もすぐ気がついた。本当にどうしてこんな事に。私は彼を睨みつけ指差す。涙が溢れそうになる。頬が熱い。動悸までする。「責任とってもらうからね」推理好きな私に送られてきた謎メールの解答。告白文。

さすがだね。推理が大好きな君なら必ず解いてくれると思ってた。「犯人はあなたですね」病院のベッドで書いた幼なじみへのミステリーメール。手術が成功したら予約送信を取り消して直接伝えるつもりだったのに。名探偵の瞳には大粒の涙。泣かないで。もう君に触れることも涙を拭くこともできないから。

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