「十数年後に帰ってくると」


「久しぶり」十数年ぶりに帰ってきた街で綺麗な女性に話しかけられる。誰ですか?そう聞くと彼女はふぐのように膨れていた。頬をつついたら柔らかそうだ。「覚えてないの?」まったくわからない。「私のファーストキス奪ったのに」隣の家に住む男の子みたいな女の子に引越し前僕はお別れのキスをした。



男勝りで仲間外れにされてた私を友達の輪に引き入れてくれた彼が引っ越してしまう。「大好き、行かないでぇ」泣きながら彼にお願いする。「ごめんね、僕がいつか戻ってくるまで待っててくれる?」お別れのキス、子ども同士の約束。彼は忘れてないといいな。あれから十数年、変わらない彼が帰ってきた。

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