「何年経っても」
◆
小学校低学年の頃、級友たちの前で好きだと彼女に告白した。皆に茶化され彼女は泣き出す。仲良く話せる仲だったのに、それからは喋らなくなった。今では可愛くなった彼女に告るヤツが次々あらわれる。付き合ってる噂は聞かないけれど、再告白する勇気がでない。僕はちらりと見るだけで彼女に睨まれる。
◇
「愛してる」彼が他人のいる場所でまた叫ぶ。一度目は悪戯だろうと親に言われ、再告白までもやもやした。再告白は文化祭、青年の主張大会だ。彼は何年たっても変わらない。嬉しいけど恥ずかしい。私は赤くなってしまう。今度は二人きりの時にお願いします。ホスピス病棟のベッドで涙を流し目を閉じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます