ナレーション アイラ

 僕はアイラ。悪帝を倒した、八人の空の勇者とも呼ばれている。


 これは、僕の従姉妹にあたるユンヌお姉ちゃんの運命を狂わせた出来事。それは僕の姪ロゼッタの母親を奪った事件でもあった。


 いや、もしかしたら、多くの人間の人生を狂わせた事件かもしれない。




 始まりは、マギ大陸の人々が言う、空の国での、とある事故に巻き込まれた僕とユンヌお姉ちゃんは気が付けば、見知らぬ大地にいた。それが、マギ大陸のことだ。


 つまり、僕達は別世界に来てしまったのだ。


 そして、僕達と、同じく事故に巻き込まれた同士六人もその場にいた。


 そんな僕達は、マギ大陸の地に、足を踏み入れた際に、未知な力を覚醒させてしまった。それは、勇能力。英雄の力を持つと呼ばれる力と呼ばれているらしい。特に僕達の持つ勇能力は、現地の人々が持つ勇能力よりも強い力を持っていたらしい。


 僕達がマギ陸内を彷徨っている中、悪帝と異名を持つ皇帝が納めるアトラ帝国と、それに立ち向かう解放軍の戦いに巻き込まれることとなった。


 解放軍は、僕達が勇能力を持っていることから、スカウトし、僕らは、解放軍に参加することとなった。


 のちに、僕達は八人の空の勇者と呼ばれるようになった。何故、『空』って付くかというと、マギ大陸の人達は別世界の概念がなく、僕らは空からやって来たと誤認したからだ。




 今から語る話は、僕らが解放軍に参加している時に起きた、多くの人間の人生を狂わせた事件の概要だ。


 その事件をきっかけに、僕は二十年間、僕に襲い掛かる悪夢に苦しめられることとなった。



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