孕ませてから始まるラブストーリー ~母娘丼を添えて~
ぱぴっぷ
俺、何かヤっちゃいました? (0ヶ月目)
彼女の誕生日。
今年で二十歳になる彼女のため、彼女の実家で誕生日を祝っていた。
彼女の名前は
そんな彼女の二十歳の誕生日。
お酒が飲める歳になった美海が『お酒を飲んでみたい』と言っていたので、そんな彼女のために初めてでも飲みやすいお酒をいくつか用意して…… 誕生日パーティーをした。
「誕生日おめでとう! カンパーイ!」
「ありがと、乾杯…… うぇっ、苦っ……」
「あははっ、ビールは好き嫌いあるだろうから、こっちのチューハイの方を飲んでみる?」
「うん、
「ああ、んぐっ、んぐっ…… ぷはぁっ!」
「よくそんな苦いのを美味しそうに飲むね、じゃあ…… 甘っ…… 総一、これもいらないから飲んで」
「チューハイも駄目かぁ、じゃあこのレモンの入ったやつは?」
「ん…… 酸っぱ、これもいらない、飲んで」
「はいはい、んぐっ、んぐっ、ぷはぁっ!」
「じゃあこれも……」
「いらないの? じゃあ……」
そして、美海のために用意したお酒を俺が全部飲み干して……
…………
…………
…………んぁ? あれ、もしかして寝ちゃってた?
どうやらハイペースで飲み過ぎてパーティーをしていたリビングで寝てしまったらしい。
毛布を掛けてくれているし、リビングは片付いているし、間接照明だけ点いて少し薄暗くなっているから美海はもう寝てしまったのかもしれない。
今は…… 23時? いつもの美海なら寝る準備をしているくらいの時間だな。
へへへっ、それなら…… 誕生日をちゃんと祝えなかったお詫びに、ベッドで二次会をして祝ってあげよう!
そしてフラフラしながら俺の中のソナーで美海の場所を探り…… 目標発見!
電気の消えた部屋、その中にうっすらと見えるベッド、そして布団の盛り上がり方…… 居た!
「みーうっ、へへへっ……」
「ひゃっ!?」
「しーっ! 隣で
晴海さんというのは美海の母親で、だいぶ若く美海を産んだのか、美海の姉と言っても遜色ないくらい若々しくて綺麗なお母さんだ。
年齢は聞いたことないが、美海を色々サイズアップして色気も更に追加したような、そんな女性だ。
俺達の交際も応援してくれているし、なんなら頻繁に彼女の実家にお邪魔してはご飯をご馳走になったりしている。
……まあ、美海とは幼馴染だし、住んでいるマンションのお隣さんだからな。
でも、そんな晴海さんでも娘の夜の戦闘音は聞きたくないだろう。
しかも海戦だ、激しい水しぶきが上がる可能性もある。
だから……
ゆっくりと周囲を探り索敵、海山をゆっくり調べた後、深い海溝へと索敵を続け……
「ちょ、止めっ……」
……敵か? 何か反応があったな、へへへっ、攻撃開始!
海流が変わったのかぷるぷると船体が振動しているが構わず前進、海溝からは海溝なのに水面に出たかのようにチャプチャプと異音がする…… これは異常事態だ!
そこで俺は自慢の潜水艦を戦場に向けて発進させて…… 海溝へと奇襲攻撃だ!
「だ、だめっ!」
…………おかしい、攻撃したはずなのに、何だこの感じ…… まるで母なる海に帰って来たような安心感は…… いつもは巨大戦艦のように圧倒的な火力で撃沈されるのに。
二十歳になったから? ……まあいい、一度攻撃を始めたら、魚雷を発射するまで俺は止まらないぞ!
「や、止めて、お、お願い……」
いつも俺がそう言っても止めてくれないじゃないか、今日こそは…… 勝つ!
海溝、海山、二点同時攻撃に、巨大戦艦も撃沈寸前、こっちも撃沈寸前…… とどめの魚雷を…… 発射っ!!
「だ、だめぇぇっ!! …………」
あっ、船酔い…… か? そういえば俺、酒を……
…………
…………
「んぅ…… 気持ち悪っ…… えっ?」
飲み過ぎの気持ち悪さで目が覚めた俺は、目の前に飛び込んできた光景で余計に目が覚めた。
「はっ? えっ? ……は、晴海、さん?」
目が覚めるとベッドの上で寝ていて、隣には同じく横になって少し顔を赤らめて俺の顔を見つめている、彼女の母親の晴海さんが居た。
えっ? 何で俺、晴海さんと一緒に寝てるの? 確か昨日は美海のベッドに潜り込んで夜の海戦を…… えっ、ま、まさか……
「は、晴海さん、もしかして…… 俺、何かヤッちゃいました?」
「うん、ヤッちゃいました」
ま、マジかぁぁ!! えっ、じゃあ……
「魚雷、発射しちゃいました?」
「うん、発射されちゃいました」
うぇぇっ!? ……あれ? 俺、安全装置起動してたかな?
「俺、安全装置して……」
「……ううん、そのまま大海原に全弾発射されちゃいました」
「す、すいませんでしたぁぁぁ!!」
どうしよう! どうしよう! 彼女の母親と海戦して全弾発射って! どこのエ○同人だよ! ……いや、それだけじゃなくて結構あるか、むしろ多いような…… そうじゃなくて! ヤバイよヤバイよ!
「うふふっ…… そーくん酔ってたからね、美海の寝室と間違えちゃったんでしょ?」
「は、はい……」
そして美海と間違えて晴海さんに奇襲作戦を決行して…… それが美海にバレたらフラれてしまう! っていうかその前に殺される! ど、どうしよう……
「仕方ないわねぇ…… もうしてしまったんだからどうしようもないけど、美海には内緒にしておくから安心して」
「えっ、ほ、本当ですか?」
「うん…… でもぉ…… どうせ安全装置なしで海戦したならぁ…… 一回も二回も変わらないよね?」
……えっ? それ、女性の方が言うかな?
「もう一戦、してみる?」
でも、これ以上は……
「安全装置なしで」
……対戦、よろしくお願いします。
◇
あれから…… 晴海さんは本当に黙っていてくれて、美海との関係は良好のまま。
今まで通り仲良く過ごし、時々戦闘をしたり……
ただ、晴海さんとも時々戦闘するようになってしまった。
あの日の事を黙っている代わりに、時々でいいから私とも対戦して欲しいと言われ、それじゃああまり意味がないような…… と思いながらも、流されるように母なる海に浮かぶ大きな揚陸艦のような晴海さんとの対戦も楽しんでしまっていた。
もちろん美海との戦闘が嫌というわけではない。
ただ、巨大戦艦に毎回撃沈される戦いばかりじゃ辛いから、ついつい補給されながら戦う日も作ってしまい…… ついに
「そーくん…… 私、デキちゃったみたい……」
そう晴海さんに告げられた。
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