こんな夜に

歩いた距離を数えてたら

何処かも知れない高台にいた


今夜は星が降っていた

悲哀に満ちた月は面白くなさそう


願い事ひとつすら


思い浮かばず星が解ける

その時を待つことにした


叶う願いはないと思う

大切な事ほど

なんでもない事


一方的な幸せ言なんて

上手く伝わらない

不幸せなもので抱えられた器で世界は

一杯だから

それを人は綺麗だと言う

傲慢な思い込みでしかないのに


願い事ひとつふたつすらも

突き付けられた凶器のようで怯えてる

継ぎ接ぎだらけで

痛々しい星星が瞬く

この瞬間はきっと

解り合えるはず

こんな魔法じみた夜だからこそ









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