カサイ袋の最愛

さんたん

三答制

三答制(伏せ字)


はじめまして、不束三探、あるいは成海与一と言います。いま、お手にとった作品は、読者への挑戦がはいった、伝統的なクイーンタイプのロジカルミステリーです。ただし、不束三探なりの独自考案、類別化を施しています。

カサイ袋の最愛では、本編のまえに犯人へと導くことのできる答えを、三つ、用意しています。これから提示する、伏せられた三答制は「類別本格の読者への挑戦」のあとの内容を、まとめたものです。

作品の終わりに、伏せ字をあけた答えをいれています。ほかにも、三答制よりも直感的な推理となる正答制をのせています。犯人の名前を思い浮かべる程度でもかまわないので、ごいっしょに推理していただければ、幸いです。


 X=犯人の名前

 Y=トリック名

 Z=説明



カサイ袋の最愛 三答制の一

 容疑者のなかで、唯一、XだけがYによって、殺害可能な時間をつくることができた。

 成海たちが三浦の部屋にはいったとき、Zが、Zため、Zとしても、Zがなかった。

 唯一、Xだけが、Zにいれることができた。また、Zすることによって、作為できる。ほかの容疑者はZにいなかった。

 つまり、Yが可能なのは、ZにいたXだけである。ゆえに、Xが犯人である。


カサイ袋の最愛 三答制の二

 犯人はZ、寺崎恭吾を殺害したあと、Zした。寺崎がZさせたかったからだ。Yのトリックである。

 Zは、容疑者のなかで、ひとりだけである。そのあと、Zが起きてしまった。犯人はZのかわりに、Zを置いた。

 Zはつぎの日、Zを説明しているが、Xだけが、Zだと証言している。Zはありえない。

 Zを知っていたのは、当事者の犯人だけである。ゆえに、Xが犯人である。


カサイ袋の最愛 三答制の三

 犯人はZを使って、寺崎を殺害した。あとから、Zがはいっていたことを知り、寺崎の身体を分解した。Yにしたのだ。

 しかし、Zは白い蠍に回収されてしまった。成海たちはそれを発見し、Zを検出する。この事実は、Zをあらわしている。

 Zは事件まえ、Zに置いてあった。ゆえに、犯人はZである。Zに、ZかつZは、Xしかいない。したがって、Xが犯人となる。



それでは本編をどうぞ。

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