第64話 ゼロからはじめる人間牧場の作り方
はいどーも俺くんです。
何かやばい奴らが敵対しているので、ここでイッパツ俺くん強化計画を立てます。はい、拍手ー!!!パチパチぃー!
という一人漫談は孤独な部屋の隅に置いといて。まずどういった計画なのかを説明します。
ステップ1
『この世界の人間を攫います』
これは簡単だね。そこら中にいるからね。転移で集団確保待ったなし。でも、経験値は本当少ないのよ。多分、剣聖レベルや聖皇国の騎士団長レベルでやっと少しはって感じ。
ステップ2
『地球人を攫います』
これはちょい面倒だけど、俺くん神様だからね。神光属性魔法の領分だからね。
あっ。ちなみに普通の転移とは難易度レベチだから。そこんとこ勘違いしないように。
詳しくはちょっと言えないんだけどあんまり気にしないでね。
ステップ3
『人間達のレベルを上げます』
これは俺くんのスキル『スキル付与』で解決します。『超成長』と各種戦闘スキルをそれぞれに付与します。魔物を適当に見繕って戦わせます。
レベルが上がります。
ステップ4
『強くなったモンス…人間を交配させます』
強くなった人間同士を掛け合わせます。
異世界の人間は俺くんによって強制的に勇者にされているので、交配させた幼体は自ずとソンごは……じゃなくて、人間としては最高峰の経験……ではなく逸材になります。
強ければ強いほど良いねぇ。
そして勿論その子達は小さな頃に主従の実を食べさせて俺くんの言う事を絶対聞くマンにするので栽培経験値として天寿を全うしてくれます。
ステップ5
『逸材達を育て、中でも更にエリートは子を産ませます。』
逸材達をステップ3と同じ要領で育てます。
そして、中でも最も才能のある者同士で交配させます。才能=レベル上限だねぇ。
限界まで育てて経験値にします。
それを俺くんが進化するまで繰り返します。
優秀な経験値が更に優秀な経験値を産む。
完璧な人間牧場の出来上がりぃ。
くくはっ。
くくくははははははっ。くくっ。はははは。
狂気の笑顔を浮かべるヴァルトメア。
手を顔に当てがい、歪んでしまう表情を必死に抑えている。
もはや人間としての感情は完全に失っている。
人間ごっこで遊んでいる時の顔とは全くの別物。エルフもとい、エンジェルが見たならば腰を抜かす程に凶悪なオーラを放つ。
ってことで良い感じに準備する為に配下のおバカちゃん達を呼びつけます。
「おーい誰かおらんかえ〜。じいー。」
あっみんな来た。
そんなに必要ないけど嬉しいねぇ。
持つべきものはおバカで愛おしい配下だね。
そして、それぞれに命令を下す。
『マルコくん、サマくん、アルくん』
手頃な魔物を集めてくること。
『ルシくん、フィルくん、ジュピちゃん』
優秀な人間を集めてくること。
『リュオくん、マーニちゃん、ムートくん』
逸材達の戦闘訓練をすること。
『ヘルくん、使徒三人組』
逸材達の装備や服を製作すること。
『エンジェルたち』
人間に子作りさせる。
『タルたん』
遠くでお留守ば……応援すること。
そして俺くんは異世界から召喚魔法で才能豊かな若者を呼んだ。
✳︎
※勇者視点
白い空間。辺りは一面何もない。
見たことも無ければ聞いたこともない。
いや、ラノベでこんな話があったな。
たしか…異世界召喚。または転移。
そして俺様は選ばれし者、そう、勇者様と言う訳だな。それはそうだろう。なんて言っても学歴は国でもトップの大学を卒業し、スポーツはプロ注目のサッカー選手、武道に置いても剣道部でも全国大会優勝。
何をやらせても優秀であり、おまけに顔もイケてる。
女の子には常にモテて、性格も半端なく良い。
そんな俺様が勇者以外あり得ない。
すると、いきなり光輝き、神々しい姿の男が現れた。
「どーも初めまして。君を勇者として異世界に転移させるからよろしくぅ。俺くんの国で励んで励んで激しく励んでね。」
いきなり地球で幸せに暮らしていた男の子に適当ムーブをかますヴァルトメアくん。
ワクワク顔でヴァルトメアのことを見ている男。髪はサラサラ、多少イケメンではあるが、性格最悪の女たらし。釣った女に援助交際、パパ活をさせて金を得ていた。
才能はあったのだろう。
色々な武道大会で優勝、大学も主席で卒業。
その故、性格の歪みに拍車がかかった。
「なぁ、あんたは神様か?地球に戻してくれよ。あんなに楽しくて最高の日々を奪うなよ。」
本当は異世界に行ってみたいが何かチートが貰えるかもしれないと期待している。
「それは出来ないんだよねぇ。」
困るフリをするヴァルトメア。
その表情を見て自分が優勢だと勘違いした勇者くん。
「はっ。神様なのにそんなことも出来ないんだ。だったらこの世界で生き残る為に力をくれよ。そのくらい出来るだろ??」
圧倒的上から目線。
「良いよぉ。成長チートスキルと戦闘スキルをあげるよ。あとこの力の果実も食べなよ。サービスだからね。悪かったねぇ。」
ナチュラルに主従の実を与えるサイコパス。
力が手に入ると思ったのかバクバクとその場で食いはじめるお馬鹿さん。
「まずっ。全然力なんて湧いてこない。騙したのか?」
目をギラつかせる勇者。
「生意気だなぁ。君自分で自分を殴ってよ。気絶するまでさ。」
その一言で、勇者の『城田』は自分の頬を殴打殴打殴打殴打。気絶するまで殴り続けた。
もちろん、スキルすら与えていない。
「よし。異世界の勇者の器確保〜。もう雰囲気作りは要らないね。魔法解除っと。」
そう言うと白い空間はエンデ城の謁見の間に切替わる。神光属性魔法で幻影を見せていたに過ぎない。
「エンジェルちゃん達、この馬鹿を運んで〜。子種くんへと調教する様にマルコくん達に言っといてねぇ。あっ。こいつはレベル上げなくて良いから。子々孫々を経験値にするわー。」
それから続々と同じやり方で勇者(笑)を奴隷にし、配下の働きでこの世界の人間も相当数確保した。
さてさて、次回は経験値増産回です。
絶対に見てくれよな!!
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