第12話 能力の把握と現在地

 体から溢れ出る魔力は他の生物を圧倒する規模だ。

 魔力数値30万はそうは居ないだろう。

 え?A級魔物なら普通とか言わないよね?


 なんか怖いし、とりあえず能力の把握からやっていこう。


 こんな時、ラノベでよく見る『鑑定』とかあればなぁ。


 そんな事言ってても始まらないので、どんどんスキルを使っていこう。


 この森には実験台が沢山いる事だしな!


 上から順にいこう。


 まずは『超吸収』は、まぁ『吸収』スキルの上位互換だろう。

 使ってみると魔力や土の栄養などの吸収効率がめちゃくちゃ上がっている。


 次に『超成長』スキル。まぁこれも『成長』

スキルの上位互換だろうな。

 今までの成長速度にかなり上昇補正がされているようだ。

 要するに、経験値取得2倍が5倍になった感じ。


 『空間跳躍』スキルは、半径10メートル以内なら瞬間移動が出来るというものだ。

 割と使い勝手の良いスキルだな。


 『異空庫』スキルを使ってみる。

手元に黒い空間というか時空の歪みのようなものができ、試しにその辺の石を入れてみた。


 すると脳内に入れたものの数や名前が記憶された。


 要するにアイテムボックスだな。


 お次は『生気強奪』。

読んで大体の想像は出来るが、発動してみると想像以上に凶悪なスキルのようだ。


 周りの草木は枯れ果て、動物や魔物もみるみると元気が無くなり、やがて息絶えた。


 ん?死神?みたいな感想を抱きつつも人間の心から魔物へと変わった俺には何の感慨も無かった。


 『魔力貯蔵』は言わずもがな。

貯蔵するには2つのパターンを見つけた。

1つは自らのオーバーフローした魔力を貯めていく方法。

もう1つは『超吸収』スキルで奪った魔力を貯めていく方法。


 最高どれほど貯められるのか。

いずれ検証していきたいと思った。


 そして、種族スキルなるモノ。

これは俺で言ったら植物の妖精という種族の固有スキルだろう。


 『植物支配』は植物を自由に操作し、成長させ、手足の様に使うことが出来るスキルだった。


 試しに木々も支配し、適当な魔物を襲ってみる。

 ここの森の木は強いのか、魔物を絡めて握りつぶした。

 文字通りグシャグシャに。


 残りの種族スキルはおいおい確認していこうかな。


 そして魔法。

A級魔物らしく、妖精らしく魔法使いとしては

最高峰なんじゃね?

という感想しか出てこない。


 なぜなら、他の生物の魔法の位階がどれ程なのか知らないから。


 感覚的には魔法の扱いや操作、創造性、魔法構築速度、演算処理速度、その他諸々の魔法に関する能力が前の比にならないくらい進化した、


 ふははは。さーて、人外転生の楽しみと行きますか。待ってろよ冒険、そして強敵よ!!


と可愛い姿で一体の黒い妖精がとっても危険な樹海で腰に手を当ててのけぞり笑っていた。


















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