第9話 S級危険区域『蠱毒の樹海』
※冒険者視点の話です。
俺達はS級冒険者パーティー『勇心の剣』だ。
ここから遥か東に位置する王国【ラルシェル】のお膝元である王都から依頼を受けたこのS級危険区域『蠱毒の樹海』へとやってきた。
『蠱毒の樹海』は、危険指定されている魔物がそこらを跋扈し、お互いに食い喰われ、最後に生き残った魔物が今代の魔王となるべく日々争っている。
そんな危険区域にどんな依頼で来たのかというと、どんな病気も食べれば
死生樹『アダム』。
死んだ者を生き返らせるが如く、生命力と魔力に満ち溢れた赤い果実、ナップルを実らせる樹である。
一口食べれば万病に効く。
二口食べれば欠損が治る。
全て食べれば不老になるとされるその神の果実は、王国の一年分の国家予算と同じ価値を誇る。
そんな人類の夢の結晶のような果実を採取してきてほしいとの王族からの依頼だ。
『蠱毒の樹海』に侵入する。
樹海内は大規模な生命活動、食物連鎖が見られる。
ただの植物が小さな虫に食べられ、小さな虫は食虫植物に食べられる。そんな小さな食物連鎖がS級危険指定魔物まで続く。
あらゆる知識を総動員し、確固たる強さを兼ね揃えて漸く奴らを相手に出来るかと言う規模だ。
いくら王国冒険者ギルドからS級パーティーとして認定されたとて、イコールこの樹海に通用するとは限らない。
樹海の入り口に到着し、攻略を開始する。
樹海の中心部に行くにつれて、魔物の強さは上がっていく。
入り口には色々な虫が蔓延り、毒虫が多い。
特に麻痺や炎症を引き起こす毒を持つ虫が多く、刺されるだけで一般人なら呼吸困難に陥る。
対応できる様にスキルブックで『耐毒』スキルを5人全員が覚えた。
そして、リーダーの俺は近接剣士、リナは中遠距離メインの魔法使い、ヴェイグはタンク、ブライトは回復術師、マリは支援術師というパーティーだ。
樹海から奇怪な叫び声が聞こえ、一抹の不安を覚えるもパーティーは樹海は侵入する。
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