第16話 【奏多】どういうわけか
先日のめぐひなランチで大失態をさらして陽奈にドン引きされたと思っていた俺だが、どういうわけか陽奈はあのあと俺に好意的になった。
今朝もコンビニで目があったが、陽奈は軽く会釈をしてくれた。昼も定食屋で一緒になったが、最初みたいな緊張した様子もなく、俺と普通に会話してくれるようになった。
なにがどう転ぶか、人生わからないものだ。
とりあえず、普通にランチにいける仲になったことだし、毎朝コンビニにいるのはそろそろやめにしよう。
なんだか最近、店員がやけに俺のまわりを掃除するようになって立ち読みしずらくなってきたし。
次はデートのとりつけだ。今日は、陽奈の歓迎会がある。他の部署のメンバの歓迎会も兼ねているから、40人くらい参加すると聞いている。人数が多すぎて、近くの席に座れるかわからないが、なんとか同じテーブルには座りたい。
陽奈はきっと定時上がりだけど、シャイだからあまり早い時間にはいかないだろう。
主役は上座のほうに座るだろうから、俺は少し早く行って、上座に近くて当たり障りのない席を見定めよう。
もう、陽奈を連れていきたいオシャレなバーも3件ほどピックアップしてブックマークしてある。女友達も以前連れて行ったが好評だったから、間違いないだろう。
店内の装飾も可愛い感じで、陽奈は、ピンクとかハートとか好きそうな感じだし、喜ぶんじゃないかな。
待てよ、陽奈はめぐと一緒に会場に行くんじゃないかな。それとなく聞いてみるか。
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◯藤原奏多
やほー!めぐ、今日何時くらいに出る予定?場所とかわかる?
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めぐに連絡すると、相変わらず、秒で既読がつく。
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◯佐山惠
ウェーイ!定時で秋山と陽奈と一緒に出る予定だよ。場所は、いったことないけどたぶん大丈夫かな。奏多さんは?
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予想的中!陽奈と一緒に座れる可能性が格段にUPした。
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◯藤原奏多
そうなんだ!俺場所わかるから、つれてくよ!定時過ぎたら2階おりるわ!
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場所は俺も知らなかったが、今からストリートビューで把握し、知ってるていでいけば頼りになる男感が出せる。
オラ、ワクワクしてきたぞ!
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