第7話 

突然のカミナリは

私の想いを粉々に砕いていく


止めて欲しいという気持ちと

早く壊して欲しいという気持ちに

ぶら下がりながら音が響いてる


窓から飛び出して

豪雨の中を駆けながら

黒い空に手を差し延べて


すぐにココに落ちて来てと

叫びながら祈っている自分がいて

哀しくなって寂しくなって


素直に生きられない

私の髪を撫でるように

激しい風が身体を包み舞っている


一瞬 雨は止み

眩しい陽射しに照らされ

我に返って気がついた


私は泣きたかったんだ

でも泣けなかったんだ

ずっと我慢していたんだ


いつの日か気がつくと

素直に心を現せなくて

藻掻き苦しんでいた


哀しいとか嬉しいとか

本当の気持ちは何処へいったの?

少しだけ力が抜けて


未だ続く稲光を追いながら

両手を握りしめた

あてどない時間に揺れながら



同じ繰り返しばかりなのかもしれない

また壊したくなるのかもしれない

そんな無限の恐怖に耐えながら


私は一人

この先を行かなきゃいけないのか?

抜け出すなんて出来やしないまま

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