第十話 村上(一)
接続に二時間半ほどあるので、昼飯探しも兼ねて村上の街を散策する。
駅前の観光案内で薦められた、黒く塗られた板壁の町屋が並ぶ街路。酒屋の店先に何本も新巻鮭が下がる。
その一角に建つ食事処『海鮮
捲れるように身が剝れていく鮭を箸で摘んで白米に載せる。旨し。
隣の老女ふたりも同じチケット利用で東京からとのこと。このあとは自転車を借りて巡るのだそうな。次回は青森と血気も盛んで、たいへん良き哉。
抜ける青空の下、残雪の欠片もない村上の街を、もうしばらく歩いてみよう。
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