第八話 車窓(二)
それにしても新潟、雪無さ過ぎだよ。これじゃ北関東あたりの街並みと変わらないじゃないか。
ワンマンカーってのは、無人駅停車時に運転手が切符を授受する車掌を兼務するということなのだが、その際は乗降ドアを先頭部分の一枚しか開かない。二両という短い編成だからこそできるスキームだと思う。
たださっき停まった駅などは、明らかに以前までは駅員が常駐していたサイズだった。保守をする手のない駅ホームは、雑草が生え育っていた。
限界村落の足音というのはこんなふうにして聞こえてくるのかもしれない。
右斜めの遠方に、マッターホルンのような雪山が見えた。
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