One More Life

第1話 死

○月×日土曜 午後12時16分

××県○○市内で交通事故が発生

事故の原因はトラック運転手による居眠り運転とされていて、トラック運転手は軽傷

事故に巻き込まれた男性は、病院に搬送後死亡が確認されました 死亡した男性の身元は近くに住んでいた「夜咲 悠(ヤザキ ユウ)」さん、18歳でした。

「あの時は痛かったな〜…まだ地味に痛い」

僕の名前は 夜咲 悠 今ニュースで報じられていた交通事故の被害者だ。

なんで死んだはずの僕が普通に喋っているのか疑問に思った人も居るだろう、なので簡単に説明させてもらうと…僕は幽霊だ、成仏出来ない訳ではなく、あえて成仏してないのだ。

これまたどういう事なのか意味が分からないと思うので、僕が死んですぐの話をしよう…あれはトラックと衝突して意識が飛んだ直後のことだった

僕は世間一般的に言う 天国,天界 という所に飛ばされていた、そこで姿の見えない光のような物に選択を問われた

「死後、成仏し新しい生命として生まれ変わるか、霊となり元いた街に戻るか」

ほとんどの者は転生を選んだと言っていたが、僕は迷わず戻ることを選んだ。

理由は至ってシンプル、今まで通り生活していた方が楽しいからだ、そういうこともあって僕はこの街に戻って来ている。

さて、この話はこれくらいにしておこう…とんでもなく複雑になるからな。

「よし…散歩しよ」

これは僕が幽霊として、もう一度生きていた頃と同じ生活を送る物語だ